研究課題/領域番号 |
23K20632
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補助金の研究課題番号 |
21H00753 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
安田 雪 関西大学, 社会学部, 教授 (00267379)
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研究分担者 |
生稲 史彦 中央大学, 戦略経営研究科, 教授 (10377046)
池田 謙一 同志社大学, 社会学部, 教授 (30151286)
鳥山 正博 立命館大学, 経営管理研究科, 教授 (60574027)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2025年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2024年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | ネットワーク分析 / 信頼 / 戦略的ネットワーク / 伝染と普及 / ネガティブネットワーク / 京都企業 / 社会的ネットワーク / 子ども食堂 / オーバーツーリズム / 幸福度 / 市長選 / ソーシャルシステム / 祇園老舗 / ソーシャルネットワーク / 企業間関係 / 組織構造 / 構造的空隙 / ゲーム理論 / ネームジェネレータ- / 社会関係資本 / 戦略的リーダーシップ / 評判 / 結束と橋渡し / 仲介のメカニズム / 振幅 |
研究開始時の研究の概要 |
京都企業の取引ネットワーク、京都の祇園祭りを支える町衆のネットワーク、京都のこども食堂を支える人々・企業のネットワーク、祇園花街を支える人々のネットワークなどの総合的解明にむけて、外部からみてわかりにくい「関係」を個人および企業の守秘義務を守る範囲で、令正時代の実態を可視化、記録していく。
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研究実績の概要 |
本年度は、京都のネットワークのうち、観光産業のネットワークについて注力するとともに、京都の「子ども食堂」との連携研究を実施した。第一に、京都市における戦略的ネットワークについては、アフターコロナによるオーバーツーリズム問題が錯綜し、住民と観光振興を希望する業者・行政と、観光業からの収入を得ない市民・住民の意見の対立が激しく露呈している。京都市の観光に関するMICEの調査結果を、詳細に我々が再検討したが、MICEの意図や2024年度の市長選挙のゆくえをみる必要があった。結果として当選した現市長はまさに旅館経営者の一族であるがゆえに、共産党以外の実質的な選択肢をもたぬ保守層としてはいたしかゆしの政策が継続されている。また、さらに継続見込みである。この点は、京都老舗、伝統産業系の店舗(繊維、織物、和装、紙、茶葉、京料理、寺院、運輸業)などからの状況把握、およびヒアリングを継続的に行っている。 また派生的な研究として、京都の「子ども食堂」との連携をすることとなった。これについては京都のみならず、他府県の任意団体や企業との連携であるが、子ども食堂を経営する団体へ、継続的に支援(物資の送付)を行うことで、まったく研究開始時には想定していなかった、京都市内の少数事業者と他府県の事業者、さらに子ども食堂関係者とのつながりのネットワークの形成という実践的な活動を積極的に行ったのが、予想外の新しい成果であると言える。また吹田市内にある子ども食堂への寄付も検討が進んでいる。調査にあたっては、京都市役所との連携を強めるべく地元のパーソナルネットワークの構築と頑健性を強めている。研究開始時点頃の京滋企業の景況推移と求人数の推移についてもデータの蓄積を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ以前の京都(滋賀)企業の業況データをはじめ、複数年度にわたる業績および求人状況データが(一部欠損を含む)を獲得できている。派生的研究として、企業および大学との京都の「子ども食堂」との連携関係を明らかにすることができたこと。 実践として子ども食堂の現場でヒアリングを行い、企業からの支援状況などを一部明らかにしつつあること。論理および倫理面として、「子ども食堂」のある社会が望ましいか否かをヴェーバー研究者、選挙研究者と議論を重ねることができたこと。 シカゴ大学およびボッコーニ大学(イタリア)の研究者とzoomによる定期的な議論を進行させていること(この点についての主要な研究内容は守秘義務により、現段階では明らかにはできない)。
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今後の研究の推進方策 |
過年度同様に、ヒアリング、データ収集を積極的に進め、役所や地元の京滋企業の連携状況を収集していく予定である。なお、京都検定事業にも積極的に参加しており、今年度も上位級の資格をめざすことなどにより、京都商工会議所との連携も考え、京都企業の戦略的ネットワークの形成の過去、推移、今後を検討していく。
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