研究課題/領域番号 |
23K20679
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補助金の研究課題番号 |
21H00825 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 学習院大学 (2023-2024) 東洋大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
須田 将司 学習院大学, 文学部, 教授 (00549678)
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研究分担者 |
板橋 孝幸 奈良教育大学, 学校教育講座, 教授 (00447210)
白石 崇人 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (00512568)
齋藤 慶子 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (10637854)
清水 禎文 宮城学院女子大学, 教育学部, 教授 (20235675)
佐藤 高樹 桜美林大学, 教育探究科学群, 准教授 (20549711)
佐藤 幹男 石巻専修大学, 共創研究センター, 特別研究員 (30142904)
前田 一男 立教大学, 名誉教授, 名誉教授 (30192743)
山田 恵吾 埼玉大学, 教育学部, 教授 (30312804)
坂本 紀子 聖徳大学, 教育学部, 教授 (40374748)
大迫 章史 東北学院大学, 地域総合学部, 教授 (60382686)
陳 虹ブン 平安女学院大学, 国際観光学部, 教授 (60534849)
釜田 史 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (60548387)
杉山 悦子 四国大学, 文学部, 准教授 (60757946)
近藤 健一郎 北海道大学, 教育学研究院, 教授 (80291582)
宮坂 朋幸 大阪商業大学, 総合経営学部, 教授 (90461954)
佐喜本 愛 九州大学, 基幹教育院, 准教授 (90552216)
長谷川 鷹士 上越教育大学, 学校教員養成・研修高度化センター, 助教 (30878418)
笠間 賢二 宮城教育大学, その他部局等, 名誉教授 (50161013)
梶山 雅史 岐阜女子大学, 公私立大学の部局等, 教授 (60066347)
新谷 恭明 西南女学院大学, 保健福祉学部, 教授 (10154402)
谷 雅泰 福島大学, 人間発達文化学類, 教授 (80261717)
国谷 直己 川村学園女子大学, 教育学部, 講師 (80845834)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2024年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 教育会 / 教育情報回路 / 教育史 / 昭和戦後の教員社会 / 教員の職能向上 |
研究開始時の研究の概要 |
2015(平成27)年12月の中央教育審議会答申が「教員は学校で育つ」との考えの下で「学び続ける教員を支えるキャリアシステムの構築」を掲げている。日本の教員たちは常に眼前の子どもや地域の実態と時代の要請(教育政策・制度)、そして自らの「思い」や「願い」との狭間にあり、同僚(先輩・後輩)たちと教員としての在り様や職能向上を模索し続けてきた。その特質(強みや弱み)とは何か、継承し、克服していくべき点は何か。 本研究は教育会・教育研究団体・教育研究所などに焦点を当て、日本の教員たちの「学びと育ち」の系譜を解明し、ひいては現下の教育改革にとって顧みるべき知見を提示しようとするものである
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、明治中期から今日に至るまで存続する教員のキャリアシステムの史的展開と各時代の特質を解明することにある。これまで3つの教育会史研究の学術書を刊行してきた(梶山雅史編2007、2010、2018)研究チームを母体として、以下の3点に取り組んだ。 ①長野県「信濃教育会」で新たに見出された第一級資料群の保存・分析・活用を進めること ②昭和戦後期に教育会の存続を図り「日本教育協会(後に日本連合教育会)」に1952年までに加盟した七都県(東京・茨城・栃木・長野・富山・滋賀・徳島)の比較研究 ③旧植民地・都道府県の事例研究:2022年度は6月26日に第1回研究会をZOOMにて開催(研究発表1、コロキウムの事前検討)、第2回研究会は2022年9月25日に教育史学会(埼玉大学)におけるコロキウム(ZOOM)として開催し(研究発表3)、ついで2023年2月26日には第3回研究会をZOOMにて開催した(研究発表3)。新型コロナウイルスの影響が払しょくできないなか、2021年度に続いて全て非対面で実施した。 一方で、従来は全体会ように充てていた旅費を現地調査に投入できるメリットも生じ、各メンバーが対象地への調査研究を進めた。特に長野・九州・海外(台湾)の調査が活発に行われたのが2022年度の特徴として挙げられる。また、①に関わり2021年度に続き信濃教育会館/信濃教育博物館の総務部および倉庫等に保管されている未公開・未整理の会議録や会計記録・文書類等の調査・目録作成を進めた。これに加え、②に関して新たに徳島県教育会・栃木県連合教育会への調査活動のなかで資料保存の必要性が自覚され、昭和戦前・戦後期の劣化の激しい資料のデジタル撮影に新たに取り組んだ。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
①長野県「信濃教育会」で新たに見出された第一級資料群の保存・分析・活用を進めること:現地の調査協力員による目録作成作業が6月~1月にかけておこなわれた。また「長野チーム」と呼称する共同研究グループが相互に撮影・収集したデジタルデータ等を共有するシステム構築を試みた。 ②七都県(東京・茨城・栃木・長野・富山・滋賀・徳島)の比較研究:9月の教育史学会コロキウムで長野・栃木・徳島の比較研究を行った。この他、研究代表が稀少資料『日本連合教育会十五年史』の年次報告部分の文字起こし連載を、近代日本教育史資料研究会『かわら版』に2023年2月発行号より開始した。また、各担当者間のメーリングリストを立ち上げ、研究情報や状況の遂次交流を開始した。 ③旧植民地・都道府県の事例研究:徳島県や栃木県の調査研究からデジタル化事業が始まったほか、鹿児島県教育会の目録作成、台湾における現地調査、さらには2023年度に企画している戦後の教員団体・サークルの予備調査が群馬・東京・埼玉で進められた。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画通り、以下の3点の研究を進める。 ①長野県「信濃教育会」の新史料発掘・整理:2022年度までに展開してきた体制を継続し、現地調査協力員による資料整理・目録作成の体制を進める。また、「長野チーム」内での資料共有と研究交流を進め、共同研究の成果を経過報告としてまとめることに取り組む。 ②昭和戦後の教員社会の再編分析:戦後「日本教育協会」に加盟した七都県(東京・茨城・栃木・長野・富山・滋賀・徳島)の各都県立図書館や教育研究所(センター)、教育会事務局などに所蔵されている史資料群の把握と収集を進める。2022年度から継続して徳島県・栃木県の資料デジタル化に取り組む。 ③旧植民地・都道府県の事例研究:指導的立場の教員に焦点を当てた基礎資料の収集を行う。 この他、年3回の研究会をオンラインにて開催する。
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