研究課題/領域番号 |
23K20697
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補助金の研究課題番号 |
21H00850 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 中国学園大学 |
研究代表者 |
住野 好久 中国学園大学, 公私立大学の部局等, その他 (60243531)
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研究分担者 |
植木 信一 新潟県立大学, 人間生活学部, 教授 (60290061)
石原 剛志 静岡大学, 教育学部, 教授 (10340043)
塚田 由佳里 同志社女子大学, 生活科学部, 准教授 (10757149)
鈴木 瞬 金沢大学, 学校教育系, 准教授 (00740937)
松本 歩子 京都教育大学, 教育学部, 講師 (10615058)
中山 芳一 岡山大学, 教育推進機構, 准教授 (40595469)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2024年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
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キーワード | 学童保育(放課後児童クラブ) / 研修 / 放課後児童支援員 |
研究開始時の研究の概要 |
2015年度以降、国は学童保育の均質化と質的向上を目指し、専門職「放課後児童支援員」という認定資格を創設するとともに、現任者研修の実施を各自治体に求めるようになった。しかし、今後、より一層子どもたちに豊かな生活や活動を保障していくためには、国や自治体による「公的な研修」だけでなく、地域の特性を活かして指導員たちが「自主的自発的研修」の質を高め、両者を関連付けた研修体系の構築が求められる。 そこで本研究では、①国内外の学童保育指導員研修の目標・内容・方法・組織の明確化、②国内外の学童保育指導員による「自主的自発的研修」の実施状況の把握、③日本における「自主的自発的研修」の実施モデルの開発を行う。
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研究実績の概要 |
本研究では、学童保育において子どもたちに豊かな生活や活動を保障していくためには2015年以降進められてきた認定資格研修などの国や自治体による「公的な研修」だけでなく「指導員による自主的自発的研修」を地域の特性を活かして拡充し、両者を関連付けた学童保育指導員の研修体系の構築が求められると捉え、①国内外の学童保育指導員研修の目標・内容・方法・組織の明確化、②国内外の学童保育指導員による「自主的自発的研修」の実施状況の把握、③日本における「自主的自発的研修」の実施モデルの提案を行うことを目的としている。 ■ 国内の学童保育指導員による「自主的自発的研修」の実施状況に関する調査 前年度に引き続き、自主的自発的研修の質的調査及び、自主的自発的研修の歴史的把握を軸に、各地の自主的自発的研修の調査を継続発展させた。自主的自発的研修が積極的に行われてきた歴史のある学童保育として愛知県の実態に注目し、自主的自発的研修の歴史的経緯、実施内容・方法、公的な研修拡充後の実施状況の変化について明らかにした。労働条件向上を目指す組合活動として自主的自発的研修が発展した実態が把握された。 ■諸外国の学童保育指導員研修に関する調査 前年度に引き続き、フィンランドにおける指導員の専門性及び研修の実態について調査を行うとともに、大学での指導員養成を行っているスウェーデンの指導員研修の現状について資料把握を行うとともに、現地にて参与観察及び指導員養成課程に関わる教員・研究者及び現場校長及び指導員に対してインタビュー調査を行った。スウェーデンでは、養成課程をもつ大学が現任者研修においても一定の役割を果たしていること。各小学校の校長はじめ管理職の学童保育に対する意識の差が、学童保育指導員の研修環境にも影響を与えている実態が把握された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
以下3つの状況から、おおむね順調に進展していると判断する。 ■学童保育の自主的自発的研修の国内調査については、対象は限られていたものの自主的自発的研修の調査を継続発展させることが出来た。 ■学童保育指導員研修に関する国際調査については、当初の計画通り、スウェーデン及びフィンランドにおいて調査を実施し、成果が得られた。 ■2023年度の研究成果については、国内外の学会においての発表がすでに予定されている。
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今後の研究の推進方策 |
■ 国内の学童保育指導員による「自主的自発的研修」の実施状況に関する調査:前年度に引き続き、自主的自発的研修の質的調査及び、自主的自発的研修の歴史的把握を軸に、各地の自主的自発的研修の調査を継続発展させる。その際、自主的自発的研修が積極的に行われてきた歴史のある学童保育に注目し、「指導員ネットワーク」と「施設内」で実施される自主的自発的研修での参与観察、及び、研修の企画・参加者に対するインタビュー調査を実施し、自主的自発的研修の実施内容・実施方法、公的な研修拡充後の実施状況の変化や、コロナ禍における変化について明らかにする。また、研修内で検討されている事例、それをめぐって交わされている言葉、そこでの指導員の学びの過程を整理することから、多様で実態を把握しにくく、研究の俎上に載りにくい現状の研修について、成 果と課題を明らかにする。 ■諸外国の学童保育指導員研修に関する調査:諸外国の学童保育指導員研修について、これまでにオーストラリア、フィンランド、スウェーデンで実施してきたインタビュー調査結果を踏まえ、日本の学童保育指導員の専門性向上に役立つ内容を抽出する。また、本年度は、オーストラリアで開催される拡張教育学会の国際会議にて研究発表を行うとともに、Gakudo-Hoiku in Japan の冊子を作成し配布を行う中で、日本の学童保育の実態について世界に発信するとともに、諸外国の学童保育研究者と学童保育指導員研修体制に関してディスカッションを行う。海外共同研究者:松本遼子氏(学童保育指導員@オーストラリア・メルボルン) ■「自主的自発的研修」実施モデルの提案と研究成果の公開:上述の国内外の調査研究を踏まえ、自主的自発的研修の実施モデルを提案するとともに、これまでの研究成果の公表を行う。
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