研究課題/領域番号 |
23K20705
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補助金の研究課題番号 |
21H00865 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
有田 洋子 島根大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (70598143)
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研究分担者 |
金子 一夫 茨城大学, 教育学部, 名誉教授 (70114014)
赤木 里香子 岡山大学, 教育学域, 教授 (40211693)
長瀬 達也 秋田大学, 教育学研究科, 教授 (30333917)
竹内 晋平 奈良教育大学, 美術教育講座, 教授 (10552804)
藤井 康子 大分大学, 教育学部, 准教授 (10608376)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2025年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2024年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 美術教育学 / 美術教育史 / 教科教育学 / 教員養成 / 学会 / 師範学校 / 大学院 / 美術科教育学会 / 学科目 |
研究開始時の研究の概要 |
戦後日本の教員養成大学・学部で美術教育に関わった教官の厖大な研究は、美術教育学研究成果の大部分を占め、現在の美術教育学の基盤となった。しかしその研究成果の全体像は未解明である。本研究は、戦後日本の教員養成大学・学部に在職した教官の美術教育学研究を悉皆調査・収集・分析し、全美術教育学研究の数量と内容の推移、範疇・類型、推移と段階的制度整備過程との対応を解明する。戦後日本の美術教育学研究成果を振り返ることは、大学で美術教育学研究を行う意義を再確認し、今後の美術教育学を考える強固な基盤となる。本研究の成果は学術研究や学校教育等社会に還元できる。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、戦後日本の教員養成大学・学部教官の美術教育学研究を悉皆調査収集し、その数量と内容の推移、範疇・類型、推移と段階的制度整備過程との対応等を分析・検証し、現在の美術教育学の基盤となった戦後教員養成大学・学部教官の美術教育学研究の全体像を解明することである。具体的には次の三つの問いを明らかにする。1.美術教育学研究成果の数量と内容の推移。2.美術教育学研究の範疇及び類型。3.上記1.で解明した推移の段階的制度整備過程との対応。また制度整備とは別な特定の時代思潮、学会、個人等が契機となっているのか。 本年度に実施した研究の成果は次の通りである。調査対象の次の15の教員養成大学・学部教官の美術教育学研究を調査・収集・分析した。弘前大学、宮城教育大学、福島大学、群馬大学、新潟大学、富山大学、金沢大学、福井大学、山梨大学、信州大学、岐阜大学、静岡大学、愛知教育大学、三重大学、滋賀大学。さらに、主要な美術教育学関係の学会誌・雑誌・ジャーナル等の調査・収集・分析を並行して行った。次の手順で調査・収集・分析を行った。1.代表者と分担者でそれぞれ担当の美術教育学研究を調査・収集・分析し、その結果を三つの問いに合わせて検討して試案を作成した。2.代表者と分担者で分析結果の統合と協議を行い、代表者は設定した問に対する解の年度暫定案を作成した。3.代表者は収集データの統合と年度報告書をまとめた。 さらに学会による美術教育学の制度整備過程を解明した。学会における論文数・口頭発表数・会員数等の変化を図表等に視覚化した。美術教育関係学会の発生と展開について歴史的検討を行った。 美術教育史研究会を企画して研究会を定期的に実施し、本研究で得られた資料や成果について検証した。 現時点で得られた研究成果を、論文(8件、うち査読付き論文3件)、学会発表(口頭発表5件)、著書(1件)等で公開できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度までの新型コロナウィルス感染拡大防止による図書館利用制限延長による資料調査等の延期等による研究の進捗状況の遅れは解消できた。計画通り、調査・収集・分析を行うことができた。さらに、学会による美術教育学の制度整備過程の解明にまで研究を進展させることができ、さらに美術教育関係学会の発生と展開についての歴史的検討に着手することができた。それらの研究成果を論文等で公開することができた。それゆえ、おおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
調査対象の全国の47の教員養成大学・学部のうち、本年度は未調査の教員養成大学・学部の教官の美術教育学研究を調査・収集・分析する。以下の手順で調査・収集・分析を行う。 1.研究代表者と研究分担者の全員で、研究方針・方法を打ち合わせた後、それぞれ、担当大学教官の美術教育学研究を調査・収集・分析し、その結果を三つの問いに合わせて検討して各自の試案を作成する。 2.研究代表者と研究分担者の全員で、分析結果の統合と協議を行い、組織としての三つの問に対する解の年度暫定案を作成する。 3.研究代表者は分担者収集データの統合と年度報告書をまとめ、研究代表者と研究分担者の全員で学会発表する。 さらに、今年度着手しはじめた美術教育関係学会と美術教育学研究との関わりについて歴史的検討を進める。
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