研究課題/領域番号 |
23K20708
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補助金の研究課題番号 |
21H00870 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 筑波大学 (2022-2024) 常磐大学 (2021) |
研究代表者 |
大高 泉 筑波大学, 人間系(名誉教授), 名誉教授 (70176907)
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研究分担者 |
橋本 健夫 西九州大学, 健康福祉学部, 教授 (00112368)
畑中 敏伸 東邦大学, 理学部, 教授 (30385942)
郡司 賀透 静岡大学, 教育学部, 准教授 (30412951)
稲田 結美 日本体育大学, 児童スポーツ教育学部, 教授 (30585633)
大嶌 竜午 千葉大学, 教育学部, 助教 (40700414)
山本 容子 筑波大学, 人間系, 准教授 (40738580)
泉 直志 鳥取大学, 地域学部, 准教授 (50734894)
杉原 茂男 中部学院大学, その他部局等, 学長補佐 (70800217)
三好 美織 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (80423482)
遠藤 優介 筑波大学, 人間系, 助教 (80759051)
鈴木 宏昭 山形大学, 大学院教育実践研究科, 准教授 (90581843)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
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キーワード | 科学教育 / ポスト・コロナ / 日英米独仏 / 英米独仏 / 科学教育改革 / 社会変革 / 社会変革と理科教育変革 / 理科教育政策 / コンピテンシー / STEM / アーギュメント / 自己調整学習 / 環境主義 / 社会変革と教育改革 / 理科教育改革 / プラクティカルワーク / PBL / 教育の継続 / 女子の理科嫌い |
研究開始時の研究の概要 |
これまで「社会変革と教育改革」について教育一般論(主としてコンテント・フリー)としては語られたことはあったものの、教育のより具体的レベル、すなわち、教科教育・理科教育レベルで、「社会変革と理科教育改革」、すなわち、大きな社会変革に伴い、「いかなる社会的要因がどのように影響して、理科教育のいかなる要素をどのように変化させるか」の実相の解明はほとんどなかったと思われる。この課題に応えるために、日本、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツの科学教育のポスト・コロナの科学教育の動向・特質を多面的に探るものである。
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研究実績の概要 |
研究対象の各国におけるポスト・コロナ後の科学教育改革・動向については次のとおりである。 アメリカでは、コロナ後に米国で増加するホームスクーリング家庭に販売されている理科教材を調査し,実験キット,読み物教材,問題演習教材など多様であることがわかった。フランスでは、科学教育プログラムや教科書、論文等の関係資料の分析により、現代的な諸問題の学習内容への導入の状況、バカロレア試験改革における評価の方法の特質などを明らかにした。欧米では、「野生」すなわち「人間以上の存在」に教育の行為主体を認めるべきとするWild Pedagogies に基づく環境教育が広まり始めていることが明らかになった。 欧米の科学教育改革・動向に関連した日本の理科教育の研究としては、ポストコロナにおいて急速に普及したタブレット等を活用したSTEM/STEAM教育の実践を調査した。イギリスの科学教育における「証拠の概念」教材を参考にして,授業開発した結果,生徒は,妥当性や信頼性の捉え方により,実験方法は変わりうるものとして捉えることができたことが明らかになった。コロナ前からコロナ禍にかけての3年間の中学校理科授業への介入研究を通して,理科への意識の男女差と,物理領域における女子の学習の特徴を質問紙とワークシートの記述から明らかにした。 また、TIMSS等の国際調査によれば、日本の生徒達は得点や順位では国際的に見ても高い位置にいるものの、理科学習に対する意識や態度については不十分である。その改善の方策の一つとして「文脈に基づいたアプローチ」について検討した。さらに、理科教育の意義認識に関しては、質問紙及びインタビュー調査を実施し、理科を学ぶ意義に関する小・中・高生の認識の特徴やその伝え方に関する教師の認識を調べた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の中心課題は、ポスト・コロナの英米独仏における「社会変革と理科教育改革」の実相を同時進行的比較教育学的に追跡・究明するものであるが、社会変革と科学(理科)教育改革及び動向とのかかわりについて解明することは研究当初の予想に反して困難を伴うものである。科学(理科)教育の改革・動向は比較的的確に解明できるものの、それを惹起する社会変革を同定することは容易ではないからと思われる。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の最終年度を迎えるのでこれまでの研究を総括するとともに、また、本研究の代表者及び分担者以外の研究者による英米独仏の科学教育研究についても広く渉猟し、研究の精度を一層高める。また、分担者相互の研究協議を活性化して研究の推進を図る。
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