研究課題/領域番号 |
23K20716
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補助金の研究課題番号 |
21H00881 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09050:高等教育学関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
山田 礼子 同志社大学, 社会学部, 教授 (90288986)
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研究分担者 |
塚原 修一 関西国際大学, 客員教授(教育学部), 客員教授 (00155334)
森 利枝 独立行政法人大学改革支援・学位授与機構, 研究開発部, 教授 (00271578)
堺 完 桜美林大学, 教育探究科学群, 助教 (10803330)
姜 達雄 (渡辺達雄) 金沢大学, GS教育系, 准教授 (20397920)
山田 亜紀 玉川大学, リベラルアーツ学部, 准教授 (30768776)
孫 世偉 青山学院大学, 文学部, 助教 (30881966)
木村 拓也 九州大学, 人間環境学研究院, 教授 (40452304)
STEVENSON W.R. 同志社大学, 社会学部, 准教授 (40707189)
白川 優治 千葉大学, 大学院国際学術研究院, 准教授 (50434254)
杉谷 祐美子 青山学院大学, 教育人間科学部, 教授 (70308154)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2025年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2024年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | グローバルコンピテンス / オンライン授業 / 頭脳循環 / 国際比較研究 / パーソナリティテスト / コロナ・ポストコロナ時代 / コロナ時代 / グローバルコンピテンス(GC) / 大学生 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、国際間での自由な移動を前提として構築してきたGCを獲得するための大学教育が、コロナ禍を経て、オンライン教育により可能かという「問い」を立て、コロナ禍以降、水際対策の厳しい台湾、比較的ゆるやかな米、中間的な日、韓、豪を国際比較する分析枠組を設定し、以下の3段階の研究計画で実施する。①コロナパンデミック以前・以後の日米韓台豪の高等教育のグローバル化政策と学生、教員へのインタビュー調査を実施し、実態を把握する。②パンデミック以前・以後の大学教育を通じてのGC獲得状況とその方法に関する日米韓台等の学生を対象ウェブ調査を実施・分析し、③研究成果から新たなグローバル・ラーニングモデルを提示する。
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研究実績の概要 |
本研究は、国際間での自由な移動を前提として構築してきたグローバル・コンピテンシー (GC)を獲得するための大学教育が、コロナ及びポストコロナ時代において、対面式大学教育を前提として目指してきたGC獲得がコロナ時代のオンライン授業の経験を経て、オンライン教育で可能かという「問い」の検証が目的である。具体的には、第一に、日米韓台豪の5カ国を対象に国際比較する分析枠組を設定し、コロナパンデミック以前・以後の上記国の高等教育のグローバル化政策と大学での展開状況の把握を行う。第二にパンデミック以前・以後の大学教育を通じてのGC獲得状況とその方法に関する5カ国の学生・院生を対象のウェブ 調査を実施・分析を行う。第三に、インタビュー調査の実施が可能である対象国の学生、教員へのインタビュー 調査を実施する。これらの研究成果の知見から新たなグローバル・ラーニングモデルの提示を行うことが計画である。 2023年度は、本研究の内容について、研究代表者は、5月に日本高等教育学会での共同研究者(杉谷)とともに、2022年度に実施した5カ国調査の内容と知見について発表した。9月に採択された国際学会(EAIR=The European Higher Education Society)において、共同研究者(山田亜、森、杉谷、木村、孫)とともに、5カ国調査の詳細な分析と米台の教員へのインタビュー調査の知見についての発表を行った。2023年11月には上記の発表内容を更に詳細に分析、解釈した内容を、Journal of Comparative and International Higher Education (JCIHE)に共同研究者(上記5人)と執筆、投稿し、現在修正を行い、2024年3月に修正論文を提出し、現在最後のテクニカル・レビュー段階にある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は、同志社大学におけるCOIL型授業の展開を開発するという当初の研究計画は、相手方大学であるハワイ大学の都合及び両国の時差の関係から、COIL型授業の開発は難しくなった。そこで、、当初の研究計画を変更し、2021・22年度までに行った成果(5カ国比較ウェブ調査と教員へのインタビュー調査)をベースに、国内学会及び国際学会での発表、国際ジャーナルへの投稿を視野にいれて研究計画を立てた。結果として、国際学会に採択され、代表者、共同研究者と発表を行い、その知見を国際ジャーナルに代表者・共同研究者とともに投稿し、修正論文を提出し、現在4月の時点で最終のテクニカルレビュー段階にある。本研究の内容について、研究代表者は台湾の国立嘉儀大学と協議会に招聘され、2回の招待講演を現地で行った。国際・国内学会では共同研究者を含めて関連内容を5回発表するなど、成果についての発信は順調である。 なお、COIL型授業の開発と展開は、相手方大学の都合と両国の時差により今後も難しいことから、別途国際協働による大学院生の研究指導の開発を行い、実施する計画へと変更し、台湾の国立嘉儀大学との連携により、日台の大学院生の研究指導を対面式での国際会議により行うという計画を進捗させている。本国際会議は2024年7月に実施することが決定し、現在鋭意進めている。共同研究者および台湾側の研究協力者が参加し、両国の大学院生の国際会議での研究発表への指導を行うという国際協働によるグローバルラーニングとティーチングの開発へと繋げる。以上、研究はおおむね順調に進捗していると評価できる。
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今後の研究の推進方策 |
1.COIL型グローバル・ラーニングプログラムの開発から、対面におけるグローバル・ラーニングの開発として、計画を変更し現在鋭意進めている日本と台湾による大学院生を対象とした協働での教育プログラムを国際会議という形で2024年7月に実施する。日台の教員10名(山田礼、杉谷、木村、スティーブンソン、山田亜、孫、台湾側研究協力者数名)により、日台の大学院生18名に対する国際協力体制による教育に着手する。 2.日米韓台豪の大学生を対象に、24年度は22年度に実施したウェブ調査のフォローアップ調査と新たな質問項目を加えて、日米韓台豪の学生の自己評価の差異およびパーソナリティテストにより国際間の評価の違いを検証する(山田礼、杉谷、木村、白川、堺)。 森をリーダーとして6人(山田亜、渡邊、孫、竹永、山田礼)により、日本・台湾、その他の国の大学院生を中心にコロナ時代を経て、ポストコロナ時代におけるグローバルコンピテンスの修得についてのインタビュー調査を実施する。 3.国際比較から共通性と相違点を整理し、モビリティが自由にできない社会における価値観・規範の変容とオンライン教育というイノベーションとGCとの関連性から新たなグローバル・ラーニングモデルを提示する(2025年度)。国際・国内学会で複数回報告、国内外への論文誌への論文投稿、25年度には日本で国際会議を開催し、本研究での知見をグループで発表し、図書出版を目指す。
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