研究課題/領域番号 |
23K20720
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補助金の研究課題番号 |
21H00885 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 筑波技術大学 |
研究代表者 |
大西 淳児 筑波技術大学, 保健科学部, 教授 (30396238)
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研究分担者 |
坂尻 正次 筑波技術大学, 保健科学部, 教授 (70412963)
緒方 昭広 筑波技術大学, その他部局等, 名誉教授 (80516708)
三浦 貴大 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (80637075)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2024年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
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キーワード | 特別支援教育 / 視覚障害 / 学習支援システム / 情報保障 / 教育方法開発 / 情報補償 / 遠隔教育支援システム / 合理的配慮 / プログラミング教育 / 教育支援システム / 特別支援教 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、高度専門領域で活躍するより多くの視覚障害の人材を育成することを目的として、共生環境での教育における教師と複数の視覚障害 学生がインクルーシブやオンラインといった様々な教育環境において,学習に必要な情報を個々の障害特性に最も適した情報に加工した上で適 時的確に共有する教育システム基盤を確立することにある。本研究で取り組む主たる課題を以下の3点に設定する。1)障害特性を踏まえたリ アルタイム図形提示システムの構築、2)音場を巧みに活用した情報共有基盤の構築と評価、3)障害による障壁を受けないオンライン情報共有 基盤の構築と評価。
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研究実績の概要 |
本研究では、最新の情報技術動向およびこれまでの研究成果で構築した教育支援システム開発成果を踏まえ、個別ニーズに応じた教育に必要な教育資料などの情報コンテンツをリアルタイムに取得および提示するための直接かつ直感的情報アクセス基盤の構築・評価を行うこととしている。 本年度は、昨年度の分析を踏まえて、プログラミング教育・学習に役立つターミナルソフトウェアの試作を行った。プログラミングの実技教育では、プログラム開発環境の構築から始まり、コードの記述、実行・確認という一連の作業を行う必要がある。しかし、スクリーンリーダーを利用する視覚障害者が学習する場合、通常のパソコン操作に加え、スクリーンリーダーの操作のも習得することが必要であり、音声のフィードバック環境でプログラム学習を行うことは様々な面で困難に直面する。そこで、プログラム開発で使用するターミナル操作に着目して、プログラム学習に役立つ機能として、「メッセージ出力を一時的にエディットボックスに保管する機能」、「作業終了後のプロンプト再表示を効果音で通知する機能」、「上下方向キーで過去ログの出力を1行ずつ読み上げ、画面スクロールする機能」の3つの機能を実装した独自のターミナルソフトを開発した。その結果、Windowsオペレーティングシステムに標準で搭載されているPowershellなどのターミナルソフトと比較して、開発したシステムが評価が高い結果を得ることができた。特に、コンソールから出力されるメッセージをエディットボックスに控える機能は好評で、スクリーンリーダーを操作するユーザーには、情報がどこにどういう形で用意されているか的確に区別できる仕組みが必要であることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度の分析結果を踏まえて、近年、注目されているプログラミング教育に焦点をあて、学習を支援するソフトウェアの試作を行った。コンピュータ操作における当事者の特性やニーズを別の角度から確認することができ、個別ニーズを評価するための資を得ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は,最新の情報技術に常に追随しながら、さまざまな利用者を想定しながらより斬新な教育支援ツールの開発と評価を進めていく。特に,当事者が活用している感覚機能の特性とその利用モデルを細かく解明しつつ、実用システムにするための課題整理とその解決方法の開発・評価をスパライル式開発モデルにより進めていく予定である。
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