研究課題/領域番号 |
23K20723
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補助金の研究課題番号 |
21H00892 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 大阪総合保育大学 |
研究代表者 |
浅野 孝平 大阪総合保育大学, 児童保育学部, 教授 (50713319)
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研究分担者 |
中井 隆介 京都大学, 人と社会の未来研究院, 特定准教授 (10576234)
柳澤 邦昭 神戸大学, 人文学研究科, 准教授 (10722332)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
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キーワード | 発達性ディスレクシア / 脳fMRI / 視覚認知特性 / 脳MRI / 視覚特性 / fMRI / 学習障害 / fMRI / 早期診断 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、視覚認知の異常による発達性ディスレクシアのサブタイプに着目し、読字が求められることがない3歳から5歳の幼児期、および文字を学習し始める就学時前後の視覚認知特性を、脳MRIデータを使用した表象類似度解析を用いて、横断的・縦断的に調査する。この結果を基に、視覚型ディスレクシアの視覚認知特性の発達と神経基盤を解明し、ディスレクシアの早期診断や有効な支援方法を検討することをねらいとしている。
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研究実績の概要 |
本研究では、発達性ディスレクシア(以下、ディスレクシア)の視覚認知の異常によるサブタイプ(視覚型ディスレクシア)に着目している。そこで読字が求められることがない3から5歳の幼児期、および文字を学習し始める就学時前後において、空間周波数特性(Spatial frequency characteristics, SFC) と、文字意識 および脳MRI データを用いた表象類似度解析を用いて、横断的・縦断的に調査を行う計画である。それによって視覚型ディスレクシアの視覚認知特性の発達と神 経基盤を解明することを目的としている。 これまで、言語能力検査、幼児期の文字意識について調査し、SFC、文字意識、読字能力などのデータを、表象類似度解析(Representational Similarity Analysis:RSA)を用いて解析してディスレクシ アの心理表象、および特異的なSFCをもつ視覚型ディスレクシアの心理表象を明らかにするために必要なRSAによる解析手法を、関連する論文から検討を進めてきた。 今年度はGabor patchを用いたSFC測定のプログラムを開発し、成人対象にデータ収集の予備実験を実施した。その結果、行動実験によるSFC計測の見通しもつことができた。しかし、脳活動データは一定のデータ量を必要であり、現時点で必要な脳データの計測時間は、そのまま小児の実験に適用させることは難しいことが判明した。そのため、行動実験・fMRI実験ともに、小児対象の測定に適応した内容に修正することとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究初年度は、コロナ禍の影響で協力者を集められなかったため、強制選択法(forcedchoice preferential looking technique ,FPL: 複数の偏心度に空間周波 数SFを変化させたガボールパッチを提示して注視させる等)を用いて、中心視野・周辺視野のSFC を調査して群間の差異を検出しするための手法について文献研究を進めた。 研究2年次では、空間周波数特性(Spatial frequency characteristics, SFC)を測定する行動実験・fMRI実験方法を確立させる予定であったが、当初の想定に反し新型コロナ感染拡大により、保護者同伴による小児の実験協力ができにくい状況が発生し、新型コロナ感染症拡大防止の観点から、11月以降に予定していた実験が困難であることが判明した。研究遂行上、MRI実験実施の ためには行動実験の結果の検討が不可欠なため、データ収集プログラムの作成及び計画の再検討を行った。 まずは、成人を対象に視野内の視覚認知特性データ測定のプログラムを開発し、一定のデータ収集が可能なことが確認された。また同様の視覚刺激を使用したfMRI実験の試行を行い、脳活動データ収集の見通しを持つことができた。しかし、研究対象とする小児においては、課題の特性上、集中力の持続など問題が起きることが判明した。そのため、小児を対象に安定したデータを取得できるように実験プログラム改善等の再度計画の修正が必要となった。
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今後の研究の推進方策 |
成人でのSFC測定の結果を基に、小児用の行動データおよびfMRI撮像のプログラム開発を進める。 小児の集中力持続のための工夫と、測定時間短縮と必要データの収集のバランス点を見出し、予備実験実施する。その結果を検討し、行動実験・fMRI実験の本実験を行う予定である。
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