研究課題/領域番号 |
23K20758
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補助金の研究課題番号 |
21H00935 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10010:社会心理学関連
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研究機関 | 東京女子大学 |
研究代表者 |
工藤 恵理子 東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (50234448)
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研究分担者 |
森 津太子 放送大学, 教養学部, 教授 (30340912)
大江 朋子 帝京大学, 文学部, 教授 (30422372)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
2025年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2024年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 二重過程モデル / 社会的判断 / 社会的推論 / 個人差 / 加齢の影響 / 中高年 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では実験参加者を若者(大学生)から中高年者に広げ、社会的判断・推論過程の働きを二重過程モデルに基づき検討する。二重過程モデルは、社会的認知研究において判断や推論における多様なバイアスの説明に用いられている。中高年者では、認知機能の低下によってバイアスが強まる可能性と、経験に下支えされた効率のよい判断・推論によりバイアスが弱まる可能性の両方が考えられる。加齢の影響に加え、認知過程・情報処理スタイルに関する個人差や中高年者における加齢に対する認識の個人差についても検討することで、若者のみを対象とした研究では看過されていた調整要因を明らかにし、より精緻化した二重過程モデルの提案を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究では実験参加者を若者(大学生)から中高年者に広げ、社会的判断・推論過程の働きを二重過程モデルに基づき検討することを目指す。 第一段階として、中高年者を対象とした対面での実験室実験を実施し、主たる実験課題が中高年者においても問題なく実施できることが確認できたことを踏まえ、年齢と個人差の影響を検討するための基礎的データを得ることを目的に、オンラインで多くの参加者を対象とする実験を実施した。その実現のために実験用のサーバーを用意し、オンライン実験ができる環境を整えた。 調査会社の回答者パネルを利用し、30代~70代までの男女500名(年代、性別により等しい人数を割り付け)を対象に抑制に関わる個人差尺度とImplicit Association Test(IAT)への回答を求めた。顕在的認知・潜在的認知の対象としては、中高年ステレオタイプを取り上げた。抑制に関わる個人差と年齢との関係、また顕在的・潜在的ステレオタイプ認知と年齢の関係、さらには、年齢と個人差の交互作用効果等について分析をし、その成果は学会等で発表の予定である。 さらに、上記の回答者を対象に顕在的感情・潜在的感情の抑制に関する実験を別途オンラインで実施した。ステレオタイプの抑制と感情の抑制には異なる要因が関連している可能性も考えられるため、両者を比較することで、抑制過程と関連する個人差について検討するものである。分析結果は、学会等で発表の予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
対面による実験室実験、オンラインの実験を実施し、データ収集という点では、目標を達成しているが、中高年者を対象とした実験参加者プールの準備は当初の予定よりもやや遅れているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
中高年者を対象とした実験参加者プールの作成については、申請当初計画していた方法に加え、地域コミュニティに働きかけ、参加者を募ることを試みる予定である。オンライン実験を実施する環境を整えたことにより、より柔軟に実験実施計画を立てることができるようになった。状況に応じて実験室とオンラインを使い分け、実験を進めていきたい。
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