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自閉スペクトラム症児への発達特性の変化を考慮した司法面接の適用に関する縦断的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K20764
補助金の研究課題番号 21H00942 (2021-2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2021-2023)
応募区分一般
審査区分 小区分10020:教育心理学関連
研究機関金沢大学

研究代表者

上宮 愛  金沢大学, 人文学系, 講師 (50555232)

研究分担者 仲 真紀子  立命館大学, OIC総合研究機構, 教授 (00172255)
伊藤 大幸  お茶の水女子大学, 基幹研究院, 准教授 (80611433)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
15,340千円 (直接経費: 11,800千円、間接経費: 3,540千円)
2025年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2024年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
キーワード自閉スペクトラム症 / 司法面接 / 子ども / エピソード記憶 / 自閉症スペクトラム / 縦断研究 / 子どもの証言 / 自伝的記憶
研究開始時の研究の概要

司法面接において,聴取する情報の中心的な部分となりうる,ASD児・者とTD児・者のエピソード記憶や自伝的記憶の特性について比較検討する。加えて,ASD児・者とTD児・者の発達特性が,司法面接において報告される,情報量,正確性,誤情報量にどのような影響を及ぼすのかを検討する。

研究実績の概要

児童虐待や事件・事故の被害者、目撃者となった子どもから、正確にその供述を聴取することを目的として、「司法面接」と呼ばれる面接技法が用いられる。本研究課題では、自閉スペクトラム症(ASD)をもつ子どもによる司法面接でのパフォーマンス(報告される情報量・正確性・誤情報量など)に影響を及ぼす要因について の解明を目的としている。
司法面接では、子どもが過去に体験した自身に関わる出来事の記憶(自伝的記憶・エピソード記憶)について報告を求めることになる。先行研究より、ASD児者は、定型発達(TD)児者に比べて、自伝的記憶の想起量が少ないことが指摘されている。加えて、自伝的記憶の機能研究においては,過去の出来事について,考えたり,人に話したりする人ほど,自伝的記憶の3つの機能(自己,方向づけ,社会)を頻繁に使用することが示されている。
今年度は、ASD者とTD者の自伝的記憶の機能について探索的に比較検討することを目的としたオンライン調査を実施した。20代から70代のASD者とTD者450名を対象として、自伝的記憶の機能の使用頻度を問う日本語版TALE尺度、自閉スペクトラム指数 (AQ)、WHO-5精神健康状態表簡易版の3つの尺度への回答を求めた。
その結果、ASD群では、TD群に比べて、過去の出来事について考える頻度が多く、また、TALEの自己機能,方向づけ機能をより多く用いていることが示された。本調査の結果から、ASD児者の自伝的記憶の想起量がTD児者に比べて少ないことが先行研究等で指摘されているが,それは,回想頻度が低いことによるものではない可能性が示唆された。今後は、ASD者の自伝的記憶の機能の検討に加えて、想起された自伝的記憶の内容について検討するための調査を進め、これらの記憶特性が司法面接での想起量にどのような影響を及ぼすのかについて検討を進めていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

研究対象としている、自閉スペクトラム症の診断がある子どもの参加者募集がうまく進まず、実験の実施が当初の予定よりも遅れている。また、子どもを対象とした実験として実施する予定であった、ASD児者の自伝的記憶の特性に関わる研究を対面形式で実施することが難しく、成人を対象としたオンラインでの調査の実施に切り替えた。

今後の研究の推進方策

自閉スペクトラム症の診断をもつ子どもの研究参加者募集を複数の県での実施に切り替えて行なっている状況である。また、子どものデータを補填するような形で、自閉スペクトラム症をもつ成人に対するオンライン調査を並行して実施する予定をしている。

報告書

(2件)
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2022 2021

すべて 学会発表 (3件) 図書 (4件)

  • [学会発表] 各機関における NICHD 司法面接研修の現状と課題 ―継続的な SV を目指した司法面接トレーニングのあり方―2022

    • 著者名/発表者名
      武田悠衣、上宮愛、仲真紀子
    • 学会等名
      法と心理学会第23回大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 家庭内で虐待を受けた子どもたちに公認心理師は何ができるのか?2022

    • 著者名/発表者名
      古村健、下山真衣、丸山洋子、上宮愛、丹羽健太郎
    • 学会等名
      一般社団法人公認心理師の会 2022年度 年次総会 福祉・障害部会企画シンポジウム
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 公認心理師の専門性における事実確認を目的とした面接スキル ―教育・福祉・司法領域に広がる公認心理師による司法面接の活用とその課題―2021

    • 著者名/発表者名
      上宮愛、横光健吾、直原康光、安西敦、田中晶子、安田裕子、仲真紀子
    • 学会等名
      法と心理学会第22回大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [図書] 入門 司法・犯罪心理学 -- 理論と現場を学ぶ2022

    • 著者名/発表者名
      綿村英一郎,藤田政博,板山昂,赤嶺亜紀
    • 総ページ数
      318
    • 出版者
      有斐閣
    • ISBN
      4641174741
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [図書] 子どもの話を聞く--司法面接の科学と技法2022

    • 著者名/発表者名
      司法面接研究会(訳),デブラ・A・プール(著)
    • 総ページ数
      280
    • 出版者
      ちとせプレス
    • ISBN
      4908736251
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [図書] 児童虐待における司法面接と子ども支援:ともに歩むネットワーク構築をめざして2021

    • 著者名/発表者名
      田中晶子、安田裕子、上宮愛、鈴木聡、片岡笑美子、根ケ山裕子、西脇喜恵子、田中周子、佐々木真吾、仲真紀子、丹藤克也、松本昇、三上謙一
    • 総ページ数
      280
    • 出版者
      北大路書房
    • ISBN
      9784762831737
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [図書] 「隠す」心理を科学する:人の嘘から動物のあざむきまで2021

    • 著者名/発表者名
      太幡直也、佐藤拓、菊地史倫、上宮愛、内田伸子、横田晋務、池田和浩、田中未央、小川時洋、野瀬出、今野晃嗣、幸田正典、村井潤一郎
    • 総ページ数
      272
    • 出版者
      北大路書房
    • ISBN
      4762831689
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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