研究課題/領域番号 |
23K20768
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補助金の研究課題番号 |
21H00946 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
大森 美香 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (50312806)
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研究分担者 |
菊地 裕絵 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 医長 (10581788)
山崎 洋子 東京家政大学, 人文学部, 特任准教授 (30801980)
中村 亨 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 特任教授(常勤) (80419473)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2024年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
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キーワード | 感情変動 / 食行動 / EMA / 健康行動 / 感情 / 情動的摂食 / リアルタイム測定 / リアルタイム介入 |
研究開始時の研究の概要 |
適正な食行動は、生活習慣病予防の観点から重要性が認められており、食育や栄養指導において知識伝達の取り組みが多くなされている。一方、男性の肥満者の増加、若年女性のやせの割合が高水準で推移するなど、食行動の問題が改善されていない。摂食障害や過食性障害など、心理臨床上の問題としての食行動の問題も存在する。適正な食行動形成プロセスの理解と促進のためには、感情や気分の変動との関連を捉える必要性が示唆されている。従来の質問紙調査法には、想起バイアスの限界がある。本研究は、食行動と感情の関連を日常生活下で測定し、従来の研究法の課題を解決し、渇望感や感情をコントロールし適正な食生活に導く介入方法をめざす。
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研究実績の概要 |
本研究では、有効な食行動改善プログラムや栄養指導の支援の策定を目的として、以下の研究内容を実施する:1) Ecological Momentary Assessment (EMA)を用いた調査による日常生活下での食行動生起プロセスの解明と理論的深化、2) 適正な食行動形成をめざしたリアルタイム介入の方法の開発。EMAによるデータ収集は、日常生活下の感情や行動をその場で測定でき、個人内の心理状態の時間的変動や状況要因が実際の行動生起にどのような影響を与えるかの検証を可能にすると考えられる。 2023年度は、食行動生起に関連する、感情や渇望感の個人内変動、心理特性(感情能力、ストレス脆弱性など)の個人間差異、状況要因(対人相互作用・社会的手がかりへの暴露)の解明を行うため、1) 情動摂食およびストレス性摂食を測定する尺度開発、2) ネガティブ情動と情動的摂食の関連を明らかにする実験室実験、3) 日常生活下におけるEMAを用いた調査を実施した。ストレス性摂食や情動的摂食の測定尺度については、作成した尺度について軽量心理学的特性の検討を行い、現在、論文投稿中である。実験室実験の結果は、2023年度の日本理論心理学会で成果発表を行なった。また、2024年度7月に開催されるInternational Congress of Psychologyにて口頭発表およびシンポジウムにて発表を予定している。さらに、2023年度中に、EMAを用いたデータ収集およびデータ解析の準備を行ない、2024年度中の成果発表をめざしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度予算の繰越を行い2023年度に研究を実施した。計画されていた、EMAを用いた調査、情動的摂食の実験室実験によるデータ収集を完了したため上記のとおりとした。
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今後の研究の推進方策 |
EMAを用いた行動調査については、2023年度に収集した強縦断データの解析を進めるとともに、2023年度のデータ収集の限界を改善すべく新たなデータ収集を計画する。同様に、情動的摂食の実験についても、実験パラダイムの改良を加え、あらたなデータ収集と成果発表を行う。
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