• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

性暴力被害者への継続的支援(2)-PTSDの遠隔心理療法および被害時行動の研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K20774
補助金の研究課題番号 21H00954 (2021-2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2021-2023)
応募区分一般
審査区分 小区分10030:臨床心理学関連
研究機関武蔵野大学

研究代表者

小西 聖子  武蔵野大学, 人間科学部, 教授 (30251557)

研究分担者 岩井 圭司  大阪人間科学大学, 心理学部, 教授 (20263387)
中島 聡美  武蔵野大学, 人間科学部, 教授 (20285753)
柑本 美和  東海大学, 法学部, 教授 (30365689)
岡田 幸之  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (40282769)
長江 美代子  日本福祉大学, 福祉社会開発研究所, 研究フェロー (40418869)
淺野 敬子  武蔵野大学, 人間科学部, 講師 (40823414)
堀越 勝  武蔵野大学, 人間科学部, 客員教授 (60344850)
今野 理恵子  武蔵野大学, 認知行動療法研究所, 客員研究員 (90884586)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2024年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
キーワード性暴力被害者 / 性暴力被害者の行動 / 認知行動療法 / 遠隔心理療法 / PTSD / PTSD
研究開始時の研究の概要

性暴力被害者への一貫した心理社会的支援を行うためには、被害後早期にトラウマに特化した認知行動療法(TFCBT)を実施することが被害者の回復に有用であるが、TFCBTの治療者が大都市に集中していることで性暴力被害者が治療を受けられる機会には偏りがあるため、地域の支援センターと連携し、オンラインTFCBTを実施し、その実行可能性・安全性を検討する。また、性暴力被害者への刑事司法手続きに対する支援では、被害時の行動や反応に関する知見が司法関係者から求められていることが明らかとなったが、被害時の心理的反応・行動に関する知見は不足していることから、性暴力被害者の被害時の行動・反応に関する研究を行う。

研究実績の概要

本研究の目的は、①地域連携型オンライントラウマフォーカスド認知行動療法(TF-CBT)の実行可能性・安全性および効果に関する予備的研究、②性暴力被害者の被害時の行動・反応に関する研究(構造化面接調査)であった。
①については、地域連携型オンラインTF-CBTを実施するため、以下の性暴力支援センターと連携し、武蔵野大学認知行動療法研究所とオンラインでつなぎ、遠隔心理療法を行った。連携機関は、性暴力救援センターSARC東京、性暴力救援センター日赤なごみ、性暴力被害ワンストップ支援センターとやま、千葉性暴力被害支援センターちさとであり、各機関のTFCBTを行った。治療の効果は、PTSD症状の重症度、抑うつ症状、解離症状等を治療前と治療後、3か月後、6か月後と比較する。今年度は、2ケースTFCBTを実施し、2ケースの3か月後、6ヶ月後評価、1ケースの治療前評価を行った。
②については、性暴力被害者の被害時の体験について、安全にインタビュー調査が実施できるよう、半構造化面接の内容、実施手順について検討を行った。さらに、調査時に使用するインタビューガイドと面接調査票を基に、ロールプレイを行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

①地域連携型オンライントラウマフォーカスド認知行動療法(TF-CBT)については、予定通り実施できており、おおむね順調に進展している。
②性暴力被害者の被害時の行動・反応に関する研究(構造化面接調査)については、インタビュー調査票よりロールプレイを行い精査中であり、被害当事者に対するインタビュー実施に至っていないため、やや遅れが生じている状態である。

今後の研究の推進方策

研究目的に従い、本年度は以下の研究を実施する計画である。
①地域連携型オンライン・トラウマフォーカスド認知行動療法(TFCBT)の実行可能性・安全性および効果に関する予備的研究
引き続き、千葉性暴力被害支援センターちさとと連携し、武蔵野大学認知行動療法研究所とオンラインでつなぎ、遠隔心理療法を行い、その治療後、3か月後、6か月後にPTSD症状の重症度、抑うつ症状、解離症状等の症状評価を行う。性暴力救援センターSARC東京、性暴力救援センター日赤なごみ、性暴力被害ワンストップ支援センターとやまにおいては、すでに予定数のTFCBTを終えており、今後3か月後、6か月後にPTSD症状の重症度、抑うつ症状、解離症状等の症状評価を行う。すべての評価終了後に、治療前と治療後、3か月後、6か月後の症状評価から治療の効果を比較検討する。
②性暴力被害者の被害時の行動・反応に関する研究(構造化面接調査)
本年度は、PE療法等のトラウマに特化した認知行動療法を受け、被害時の体験について安全かつ十分に語ることが可能である性暴力被害体験者3名程度を対象に半構造化面接を実施する。被害前・被害中・被害後の時間軸に沿ってどのような行動や心理的反応(認知・感情)が見られたか、経時的に聞き取りを行う。さらに、各時点での解離反応について心理尺度を用いて測定を行う。インタビューで得られた被害者の行動や心理的反応についてはその質的内容を関係者間で協議しカテゴリー化する。解離反応についてはその得点と被害の時間経過、行動的・心理的反応との関連について分析を行う。さらに、これらの結果から、性暴力被害者の行動・反応に与える変数について精査する。

報告書

(3件)
  • 2023 実績報告書
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 岡田幸之:司法精神医学からみた性犯罪被害者の精神鑑定ー性犯罪被害者の鑑定の4つの特殊性と対応のポイント2023

    • 著者名/発表者名
      岡田幸之
    • 雑誌名

      司法精神医学

      巻: 18 ページ: 61-64

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [雑誌論文] ビデオ通話による持続エクスポージャー(PE)法研究の動向に関する予備的レビュー2022

    • 著者名/発表者名
      佐々木真由美, 小西聖子
    • 雑誌名

      武蔵野大学認知行動療法研究誌

      巻: 3 ページ: 34-50

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 被害者支援施設と精神科医療機関等との連携:PTSD治療の視点から2022

    • 著者名/発表者名
      中山千秋, 中島聡美, 今野理恵子, 淺野敬子, 山本このみ, 大岡友子, 佐々木真由美, 小西聖子
    • 雑誌名

      被害者学研究

      巻: 31 ページ: 17-33

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「6歳の時に浴室で兄から性的被害を受けたことが思い出されて苦しくて仕方ありません」―体験からかなり時間が経って回復されたトラウマ記憶への対応について―2022

    • 著者名/発表者名
      中島聡美
    • 雑誌名

      精神科臨床ライブ

      巻: 37 ページ: 118-121

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [雑誌論文] ひったくり被害に遭って以来,夜に外出できなくなりました。でも,主治医は"その程度のことではPTSDとは言わない"と言うんです2022

    • 著者名/発表者名
      岩井圭司
    • 雑誌名

      精神科治療学

      巻: 37巻増刊 ページ: 109-113

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] トラウマをもつ人を対象とした精神疾患(教育講演)2023

    • 著者名/発表者名
      小西聖子
    • 学会等名
      第18回日本司法精神医学会大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 司法精神医学からみた性犯罪被害者の精神鑑定-性犯罪被害者の鑑定の4つの特殊性と対応のポイント(シンポジウムIII性犯罪被害者の精神鑑定)2023

    • 著者名/発表者名
      岡田幸之
    • 学会等名
      第18回日本司法精神医学会大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 被害者鑑定の実情と課題-法廷における精神的被害の医学的評価について-(シンポジウムIII性犯罪被害者の精神鑑定)2023

    • 著者名/発表者名
      岩井圭司
    • 学会等名
      第18回日本司法精神医学会大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] トラウマを持つ人を対象とした精神鑑定2022

    • 著者名/発表者名
      小西聖子
    • 学会等名
      日本司法精神医学会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 招待講演
  • [図書] 臨床現場で活かす!よくわかるMMPIハンドブック(臨床編)2022

    • 著者名/発表者名
      日本臨床MMPI研究会、野呂 浩史、荒川 和歌子
    • 総ページ数
      250
    • 出版者
      金剛出版
    • ISBN
      4772418741
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

URL: 

公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi