研究課題/領域番号 |
23K20779
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補助金の研究課題番号 |
21H00965 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
佐藤 暢哉 関西学院大学, 文学部, 教授 (70465269)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2024年度)
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配分額 *注記 |
15,730千円 (直接経費: 12,100千円、間接経費: 3,630千円)
2024年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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キーワード | 社会行動 / 食選好 / 平原ハタネズミ / 齧歯類 / 援助行動 / 向社会的行動 / オキシトシン / 向社会行動 / 共感 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,窮地にある他者への共感の神経メカニズム,および共感から援助行動が生じる際の心理プロセスとその神経メカニズムを明らかにすることを目指す.社会性に優れる平原ハタネズミを対象に,研究代表者の研究室で考案した援助行動の行動実験を実施する.これに加えて,オキシトシンを介した共感・援助行動の神経ネットワークの構造と機能を明らかにする.遺伝子改変動物を用いて,オキシトシン受容体,およびバソプレシン受容体の遺伝子ノックアウトが共感・援助行動に与える影響,オキシトシン受容体を有する神経細胞のネットワーク構造,およびそこに含まれる領域の活性化や抑制が共感・援助行動に与える影響を検討する.
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,他個体への共感を通して生起する援助行動の心理プロセスおよび神経メカニズムを明らかにすることである. 本年度は,平原ハタネズミにおいて,食嗜好の社会的伝達に関する実験を実施した.食選好の社会的伝達は,社会的交流の中で他個体の呼気を介して食物の呈する匂い (風味) を経験することでその食物への嗜好性が高まる現象である.平原ハタネズミにおいて食選好の社会的伝達を検討するための実験パラダイムを確立するため,研究室内で繁殖・飼育している野生型の平原ハタネズミから同腹・同性のペアを選定し,一定期間ケージ内で同居させた後に行動実験を実施した.各ペアの2匹を,刺激個体と実験個体に割り当て,刺激個体にタイム風味含有飼料を摂食させた後,実験個体に刺激個体との社会的交流を経験させた.その後,実験個体にタイム風味とシナモン風味を含有した飼料を呈示する選好テストを行った.実験個体がタイム風味の飼料を多く摂食した場合に,社会的交流によって嗜好性を獲得したと解釈できる.さらに,刺激個体の呼気を介した経験の必要性を確認するため,匂い呈示課題を別日に実施した.クミン風味の匂い刺激のみを実験個体に呈示後,選好テストとしてクミン風味とナツメグ風味を含有した飼料の摂食量を比較した.それぞれの摂食量が等しかった場合に,匂い刺激の呈示だけでは嗜好性は獲得されないと解釈できる.なお,風味の組み合わせはペアごとにカウンターバランスをとった.実験の結果,社会的交流と匂い刺激のみのいずれにおいても,嗜好性の獲得の程度は個体差が大きく,一貫した傾向は見られなかった.今後,各個体の情報(血縁関係, 週齢, 性別など)や社会的交流の程度を確認し,社会的伝達による食選好の獲得に及ぼす要因を検討していく予定である.
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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