研究課題/領域番号 |
23K20798
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補助金の研究課題番号 |
21H00985 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11020:幾何学関連
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
三松 佳彦 中央大学, 理工学部, 教授 (70190725)
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研究分担者 |
直江 央寛 中央大学, 理工学部, 共同研究員 (10823255)
高倉 樹 中央大学, 理工学部, 教授 (30268974)
太田 啓史 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 教授 (50223839)
三好 重明 中央大学, 理工学部, 教授 (60166212)
粕谷 直彦 北海道大学, 理学研究院, 准教授 (70757765)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
2025年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 葉層構造 / 接触構造 / シンプレクティック構造 / Anosov 流 / 強擬凸性 / カスプ特異点 / Lefschetz fibration / Lagrangian fibration / Anosov 葉層 / 実解析的1次元微分同相 / Poisson 構造 |
研究開始時の研究の概要 |
双曲力学系には葉層構造などの不変で可積分な幾何構造が付随するが、一方で接触構造などの非可積分構造(多変数複素解析における強擬凸性)も誘導し、シンプレクティック構造、複素構造の境界となる。幾何構造としてはより高次微分の構造である Engel 構造も誘導し、ある種の特異点の構造とも深く関係してより高次元の接触構造、Poisson 構造も誘導する。 3次元代数的 Anosov 流からスタートして、カスプ特異点、K3曲面などを含め、次元横断的なこれらの構造の位相的特性を調べることが目的である。
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研究実績の概要 |
余次元1横断的実解析的葉層に関して、平坦円周束に対する Mather-Thurston 写像の解析が進み、離散群の分類空間の間の写像として、左逆写像(すなわち、単射に対する射影)を許容することが厳密に証明され、BΓ の基本群(Haefliger 群)の構造の一部が理解された。また、Haefliger 群の2次のホモロジーを調べるために、曲面上の横断実解析的葉層のPoincare-Bendixon 理論を整備して、問題点を整理した。 シンプレクティック構造の巻ってんからは、カスプ特異点の Milnor ファイバーに構成した Lefschetz fibration を Lagrangian fibration とすることにより、整アファイン構造を経て, 対応する Hirzebruch-井上曲面に定まる筈の b-symplectic 構造が復元できることが分かった。この計算により、一見多岐に分かれている本研究の幾つかのテーマが再び統括的に研究されるべきであることが再確認された。 また、接触構造の観点からは一般化された Chern-Hamilton 予想(Reeb 流による計量の変形の L^2 積分をエネルギー汎関数とする変分問題の臨界点を求める)を完全に解決し、臨界点は測地型代数的Anosov流に付随するものであることが分かった。これも、やはり本研究の幾つかの研究対象の中心に Anosov 流があることを改めて認識させ、研究全体の進展を流すものとなっている。 更に、接触幾何から Engel 構造の幾何へと展開するために、Cartan 幾何を枠組みとして取り入れるべきであるとの認識に至り、双接触構造(射影的Anosov流)と共にCartan幾何を応用するための基礎を固めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
葉層構造の観点からは、実解析的余次元1の場合の構造解析が進んこと、また、4次元シンプレクティック構造の観点からは、Lagrangian torus fibration から整アファイン構造を通してb-symplectic 構造が再現され、Anosov 流を含めた研究の方向性に大きな進歩を見出した。更に Chern-Hamilton 予想の方向での研究が加わり、3次元接触構造の中での代数的 Anosov 流の重要性がさらに確認され、研究全体に影響する良い進展を見た。これらが具体的な結果として本研究の順調な展開を示している。 一方、Engel 構造等に関して、研究の基礎的な枠組みとして Cartan 幾何を取り入れることを判断した。これについても、本研究の重要な対象の一つである双接触構造を具体的な対象として、基礎的な枠組みの構築を始めることができているので、今後の進展につながる準備ができまじめている。 研究の方向性に修正を加えつつ、また、枠組みにも修正、追加をしながら十分に進展をしていると判断される。
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今後の研究の推進方策 |
接触幾何から Engel 構造の幾何への展開のための方法論の一つとして Cartan 幾何を研究方法の一つとして取り入れることとした。Anosov 流に付随する双接触構造に適用した曲率の計算などがこれまでの研究課題を進展させることを期待する。また、これ前進展が小さかった量子化に関わる問題などについてもこの方法論の適用を試みる。Engel 構造においては、Lorentz 構造との関連に重点を置いて構造の解析をはかる。 また、本研究で得られた Anosov 流にかかわるsymplectic構造の構成を既存のものと比較することにより、K3 曲面などの Hyper Kahler 曲面、または4次元 symplectic 多様体のミラー対称性などとの関連を指針に研究遡進める。 より葉層に関連する問題においては、これまでの研究方針に加えて、強擬凸性を中心とする複素解析、複素関数論からの基礎概念を再度見直すことにより問題点を絞り直すことにより今後の展開を図る。
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