研究課題/領域番号 |
23K20848
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補助金の研究課題番号 |
21H01088 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
祖谷 元 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 研究員 (70386720)
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研究分担者 |
滝脇 知也 国立天文台, 天文シミュレーションプロジェクト, 准教授 (50507837)
富樫 甫 大阪大学, 核物理研究センター, 特任助教(常勤) (70733939)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2024年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 重力波 / 超新星爆発 / 状態方程式 / 中性子星 / 重力波星震学 / 原始中性子星 / 宇宙物理 |
研究開始時の研究の概要 |
コンパクト連星合体の次に重力波源として期待される超新星爆発からの重力波に着目し、親星の自転と超新星重力波の関係を調べる。自転を含む超新星重力波に関する星震学的立場からの議論はこれまで全くされていない。また、超高密度領域の状態方程式に対する制限は地上実験では不可能であり、超新星爆発など高密度天体を伴う系からの重力波だけが唯一の手がかりとなる。重力波が観測された暁には、逆問題として爆発直前の親星の自転や原始中性子星の状態方程式だけでなく、爆発メカニズムへの制限が可能となる。イベント頻度が低い超新星爆発からの重力波が将来観測された際に主導権が取れるよう万全の体制で備える。
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研究実績の概要 |
中性子星や原始中性子星を記述する状態方程式は未だ決まっていない。これは主に中性子星内部の密度が原子核密度よりずっと高いことから、地上実験からはそのような高密度領域の情報を直接検証できないことに由来する。そのため、状態方程式の高密度領域側は中性子星が絡む天体観測から制限をするしかない。一方、低密度側は地上の原子核実験から制限が可能かもしれない。つまり、質量が小さい(中心密度が低い)中性子星は原子核実験と親和性が高いことが期待される。そこで、我々は原子核実験から得られる情報を用いて低質量中性子星の構造を系統的に調べた結果、中性子星の質量や半径を記述する経験則の導出に成功した。これにより、原子核実験の結果を用いて中性子星の質量や半径を直接記述することが可能となり、原子核物理と宇宙物理を結びつけた議論ができるようになった。 一方、中性子星クラストにおけるズレ振動はクラストが弾性体であることに由来した振動モードであるが、強磁場中性子星(マグネター)における巨大フレア現象の減衰過程で観測された準周期的振動を説明するために重要だと考えられている。クラストのズレ振動はズレ弾性率が重要な物理量となるが、これまでの計算ではクラストを構成する原子核のサイズ効果は無視されてきた。そこで、今回、この効果を取り入れた解析を行った結果、100ヘルツ程度のクラスト振動においては、サイズ効果は無視できないということを示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
中性子星や原始中性子星を記述する状態方程式は未だ確定していないが、今回、原子核実験から得られる物理量を用いて、直接中性子星の質量や半径の議論ができるようになった。これにより、今後重力波星震学の理解が進めば、重力波振動数を原子核実験から得られる物理量で直接議論できるようになるかもしれない。また、中性子星のクラスト領域における物理に対する制限の可能性も示せた。
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今後の研究の推進方策 |
有効重力ポテンシャルを用いることで相対論的な効果を取り入れたニュートン重力での数値シミュレーションを行い、その結果を用いて、これまでの超新星重力波の星震学的な解析は行ってきた。しかし、相対性理論のもと数値シミュレーションを行った場合とどの程度結果が違うのかは確認しておくべきことである。そこで、まずは、相対論的な超新星爆発シミュレーションを行い、その上での振動解析をし、これまでの結果との比較を行う。
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