研究課題/領域番号 |
23K20910
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補助金の研究課題番号 |
21H01234 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18030:設計工学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
近藤 伸亮 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任教授 (40336516)
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研究分担者 |
福重 真一 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (10432527)
高本 仁志 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 上級主任研究員 (30613244)
鬼頭 朋見 早稲田大学, 理工学術院, 教授(任期付) (50636107)
木下 裕介 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (60617158)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2025年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
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キーワード | 個体差 / Cyber Physical System / 設計手法 / ネットワーク分析 / シナリオ / Cyber Physical System |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、近年普及しつつあるCyber Physical System (CPS)を用いることで、個体差を考慮して様々な人工物システムの機能、振る舞い、構造を適応的に設計・実現する「CPS援用人工物システム」設計手法を開発する。このため、本研究では人工物(製品、部品を含む)の個体差を表現するデータモデル(プロセスグラフ)を設計し、プロセスグラフのネットワーク分析・グラフマイニングを通じて個物に固有の設計知識を抽出することを試み、これらを構造化・体系化することを通じて個体差を考慮した人工物設計手法と支援システムを構築する。
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研究実績の概要 |
人工物(製品、部品を含む)の個体差を表現するためのデータモデル(プロセスグラフ)の設計を実施し、製品ライフサイクル設計、特に部品リユースを対象として、ライフサイクルシミュレーションで得られた結果をプロセスグラフを用いて表現することを通じて、データモデルの妥当性を検証できた。加えて、個体差を考慮した人工物設計課題の特徴抽出を行い、設計課題の定式化を進めた。具体的には、個体差を考慮するべき設計課題の次元として、(1)個物と個人の相互作用の種類、 (2)相互作用の時間軸方向でのマッチング(最適組み合わせ)方法、(3)相互作用の空間方向でのマッチング(同時に存在する複数の個人、個物の間での組み合わせ最適化)方法の3つを抽出した。ついで、これら3軸ではられた空間上のそれぞれの設計課題について、これまでに観察された個物と個物の相互作用から、未来の個物と個物の相互作用を設計する問題として、個物設計の課題を定式化するとともに、そのアプローチとして(A)自分の履歴を使う、(B)他人の履歴を使う方法の蓋通りがあることを確認した。例えば、電気自動車のバッテリーを、それぞれの使用履歴から推測される状態(SOH)に基づいて、最適な個々の製品へとリユースする課題は主として(2)に注目する設計課題であり、(A)(B)両方のアプローチを使いうる課題であると整理することができる。一方、作業者と作業、または、工作機械を、両者の個性を鑑みて組み合わせる課題は、(1)(2)に注目した課題であり、(A)(B)の両方のアプローチを使うことができるが、(B)の情報は(A)の情報に比べて限定されたものとなる課題であると整理できる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
プロセスグラフの基本仕様を設計し、その妥当性を評価することができた。また、個体差を考慮した設計課題全般の特徴抽出を通じて、本課題の設計空間を明確化することだできた。関連して利用可能なシミュレーション技術、ネットワーク分析技術の調査も順調に進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
個体差の設計課題をより明確化するとともに、適切な例題の探索を行う。例題としては、工作機械の個体差、工場作業者の動作や感覚に関する相違、個々の企業の成長過程における相違、電気自動車用バッテリーの使用にともなう状態変化などを想定しているが、これらにこだわるものではない。
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