研究課題/領域番号 |
23K20916
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補助金の研究課題番号 |
21H01260 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
伏信 一慶 東京工業大学, 工学院, 教授 (50280996)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 12,610千円 (直接経費: 9,700千円、間接経費: 2,910千円)
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キーワード | レーザ / LIFT / 可視化 / 理論解析 |
研究開始時の研究の概要 |
透明基板上の金属薄膜の微小領域を基板側から超短パルス幅のレーザで照射すると、金属がジェット状に対向する面に飛ばされ、面上に極めて微細な構造形成が可能となる。LIFTと呼ばれる新規な積層造形技術であるが、金属の飛翔を決める温度上昇が極めて短時間で、かつ電子の応答も知る必要があり全く未解明であった。この電子、結晶格子の温度応答を知る手法として既往のサーモリフレクタンス法と二温度モデルに新たにNID法を組み合わせた全く新規な手法を本研究を通じて開発することができた。
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研究実績の概要 |
交付申請書記載の計画を概ね完遂した。本研究初年度に全く新たに得られた成果としてのNID (network identification by deconvolution)法による構造関数(structure function)を用いた試料の熱物性値構造解析は電子・格子系に対しても適用可能性がある。これにより、昨年度までに概ね構築を完了したfsサーモリフレクタンス法計測系を前提に、その過渡応答を利用したNID 法による電子・格子温度の同時測定手法開発を目指して研究を行った。2温度モデルを前提としてサーモリフレクタンス法による過渡応答をNID法により解析を行なった。これにより、まず、対象とする系の物性値の変化に伴う温度応答の数値計算を行い、その依存性を確認した。その上で、これを構造関数に変換することで、構造関数を用いた解析法が物性値評価に有効であることを示した。これにより、電子温度のパラメータ依存性が構造関数でも確認でき、異なるバラメータによる構造関数の評価により格子温度の熱物性値取得の可能性を示しており、これにより、サーモリフレクタンス法と構造関数の組み合わせによる新たな電子・格子温度解析手法の可能性を示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上記の通り、今年度も年度当初の交付申請書記載の目標を概ね達成している。申請時点では想定していなかった新たな手法を今回見出すに至り、概ね順調に進展していると判断する。
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今後の研究の推進方策 |
当初、研究計画調書記載の本線の手法よりもいわゆるプランBとして記載した2温度モデルを前提とした手法が、初年度のNID法の獲得を通じて有効であると認識しており、引き続きこちらを採用して最終年度の研究に取り組む予定である。
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