研究課題/領域番号 |
23K21026
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補助金の研究課題番号 |
21H01590 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25030:防災工学関連
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研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
山中 寿朗 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (60343331)
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研究分担者 |
日野 剛徳 佐賀大学, 理工学部, 教授 (20295033)
野村 瞬 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 付加価値情報創生部門(数理科学・先端技術研究開発センター), 研究員 (20705701)
笠谷 貴史 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海洋機能利用部門(海底資源センター), センター長代理 (90373456)
後藤 慎平 東京海洋大学, 学術研究院, 助教 (90772939)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2022年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2021年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 深海底地盤工学 / 原位置地盤計測 / 深海底開発 / リスク評価 / 深海底利用 / 原位置試験 / 三成分コーン貫入試験 / 地盤特性 |
研究開始時の研究の概要 |
深海底の鉱物資源開発や再生可能エネルギーを得るための施設設置に関わる利用などは、日本に残された数少ないフロンティアの一つである。しかしながら、陸上や浅海底で当然行われる、構造物設置の地盤状況の調査・把握は深海底では未だ行われておらず、構造物の設計に必要不可欠なパラメーターが欠如したままで、深海底利用のリスクそのものを評価出来ない状況にある。そこで本応募課題では、試料を採取して船上や陸上で地盤特性の評価が出来ない深海底において、原位置試験法としてコーン貫入試験の適用法を確立し、実際に得られるデータから深海底地盤が陸上と比べどのように評価されるものなのかを明らかにすることを目指すものである。
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研究実績の概要 |
既存三成分コーン貫入試験機(以下CPT装置)のキャリブレーションおよび、試験実施海域における採泥などを通じた海底堆積物の物性試験を行った。CPT装置は、各センサ類の挙動特性について実際に深海底で潜水艇(JAMSTEC所属の「しんかい6500」)のマニピュレーターを使ったテストにより、把握することができ、キャリブレーションに必要な情報を得ることが出来た。堆積物試料も潜水艇によりプッシュコアによって採取されたものを用いて含水比及び湿潤密度、粒度組成、鉱物組成の測定を行った。これらのデータを元に、有明海軟泥が模擬海底地盤の一次候補として適性であると判断できるに至った。また、CPT装置の運用から、マニピュレーターによる貫入ではなく定速かつ直線的な貫入のための架台が不可欠である事が明らかになったため、架台の開発・作製に取り組んだ。また、海底堆積物のCPT装置(先端抵抗・間隙水圧・周面摩擦力を計測)による貫入試験だけでなくせん断抵抗(粘着力)を計測する原位置ベーンせん断試験についても海底で採取された堆積物の物性から、潜水艇で実施可能とわかったため、有明軟泥の物性値を参考に低トルク(0.6から6N・m)領域を測定可能で潜水艇のマニピュレーターでオペレーション可能なベーンせん断装置を作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
深海底で利用する各種原位置計測装置の開発は順調に進んで、実際の運用試験を実施できる状況にある。また、運用試験のための航海も確保できている。 模擬海底地盤として、比較的入手の簡単な有明軟泥が候補と出来たことで、複雑な物質の調整が不要となると期待され、2023年度の原位置計測データをインプットすることで、かなり具体的な模擬海底地盤物質の開発の方向性が定まるものと期待される。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、三成分CPTを定速かつ直線的に貫入差せるために作成した架台を用いた、深海での実際の計測と、原位置ベーンせん断試験の潜水艇による運用試験を実施し、同時に堆積物を採取し、原位置計測試験のデータと、採取試料から得られる物性情報を用いて深海泥の地盤特性をより詳細に把握することを目指す。このデータを用いて、深海地盤計測のための模擬海底地盤を有明軟泥をベースに、より深海での特性に近いものの作成を目指す。 これらの成果を地盤関係学会で発表すると共に、深海底の有効利用を考える民間企業などのニーズを探るため、2024年度に予定している深海底有効利用のための基礎技術開発をテーマとしたシンポジウムに先立って、興味を持ちそうないくつかの企業を招いたワークショップの開催を2023年度内にも企画する。
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