研究課題/領域番号 |
23K21062
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補助金の研究課題番号 |
21H01735 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27040:バイオ機能応用およびバイオプロセス工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 |
研究代表者 |
河原 正浩 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 ヘルス・メディカル微生物研究センター, プロジェクトリーダー (50345097)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2024年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | キメラ抗原受容体 / 脳疾患 / 遊走 / シグナル伝達 / 細胞治療 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、がん表面抗原を認識してT細胞にがん殺傷シグナルを伝達するキメラ抗原受容体が開発され、実際にがん治療に実用化されて注目を集めている。そこで本研究では、キメラ抗原受容体の概念を脳疾患に適用することを目標とする。具体的には、脳中枢系に細胞を効率よく送達させるための遊走誘導型のキメラ抗原受容体を開発することで、脳疾患に対する細胞治療基盤技術を開発する。
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研究実績の概要 |
昨年度は、遊走誘導型キメラ抗原受容体として、細胞外ドメインに一本鎖抗体、膜貫通ドメインおよび細胞内ドメインにケモカイン受容体もしくは増殖因子受容体を配したコンストラクトを構築し、細胞で安定発現させた。トランスウェル遊走アッセイによる間接的な遊走活性評価を行った結果、増殖因子受容体を用いた遊走誘導型キメラ抗原受容体の方が抗原に応答して高い遊走活性を有していた。本年度は、より直接的に遊走活性を評価する系の構築を目指した。遊走誘導型キメラ抗原受容体発現細胞をマルチウェルプレートに播種し、抗原を添加後に細胞が沈降するのを待ち、インキュベータ内に設置した顕微鏡でタイムラプス撮影を行った。撮影した画像を時系列順に繋げて動画を作成し、細胞形態の経時的な変化を可視化した。その結果、抗原を添加しない場合には、観察時間を通して細胞が比較的丸い形状のままであったのに対して、抗原を添加した場合には、観察時間中に細胞が仮足を伸ばして変形しており、運動性が亢進していることが示された。この抗原依存的な細胞の変形は、トランスウェル遊走アッセイの結果と相関した。以上より、細胞の形態観察による遊走活性の評価系を新たに構築することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、より直接的に遊走活性を評価する系を構築することが目標であった。実際にインキュベータ内に設置した顕微鏡でタイムラプス撮影を行うことで、細胞形態の経時的な変化を可視化することができたことから、おおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、シグナル伝達ドメインを改良することで、より高い遊走活性を示す遊走誘導型キメラ抗原受容体の開発を進める。
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