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リチウムの海水からの回収を目指した新規吸着剤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K21090
補助金の研究課題番号 21H01871 (2021-2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2021-2023)
応募区分一般
審査区分 小区分31020:地球資源工学およびエネルギー学関連
研究機関九州大学

研究代表者

岡部 弘高  九州大学, 工学研究院, 准教授 (90221142)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2024年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
キーワード海水溶存資源 / リチウム回収 / 吸着剤 / リチウム / 資源枯渇 / 高分子ゲル吸着材 / 資源捕集 / イオン吸着 / 希薄元素 / 海洋エネルギー資源
研究開始時の研究の概要

カーボンフリー社会を実現するために蓄電池は重要であり、蓄電池の材料としてリチウムを確保することが必要である。陸産リチウム資源は南米に偏っており、日本が将来的にリチウムを確保できるかは不透明である。そこで、海水中に稀薄ながら大量に溶存しているリチウムを回収する新規吸着剤を開発し、リチウム資源の確保手段を確立することが本研究の目標である。

研究実績の概要

カーボンフリー社会を実現し電気エネルギーを有効に使うために蓄電池は重要であり、安全で高性能な蓄電池が求められている。現在蓄電池の材料として使われているリチウムは、今後主役となると考えられている全固体電池でも重要であり、その元素番号の小ささから蓄電池応用でこれ以上の性能を発揮できる元素が現れることはないと考えられるので、リチウムを確保することが重要である。しかし陸産リチウム資源分布は偏在しており、日本が将来的にリチウムを確保できるかは不透明である。そこで、海水中に稀薄ながら大量に溶存しているリチウムを回収する新規吸着剤を開発し、リチウム資源の確保手段を確立することが本研究の目標である。
今年度はLi以外の元素がLi吸着に何らかの影響を与えて阻害していると考え、12C4の内径に近い元素、アルカリ金属、アルカリ土類金属を調査した。その結果、複合的な要因で吸着阻害を起こしている可能性を示すことができた。本質的阻害要因特定のために今後さらなる調査が必要である。実用化においては、イオン交換膜等を用いて阻害要因を取り除く方法も考えられる。
次に、Li吸着率向上を目的として吸着特性調査を行った。初めに、体積あたりの表面積を向上させ分配係数を比較し、結果として吸着効率の向上を示すことができた。今後さらなる表面積の向上を行うことで、より効率的な吸着が可能となると考える。また、温度、pHの違いによる吸着特性調査を行った。結果として、海水はリチウム吸着という観点においては最適な環境であることがわかった。今後阻害要因を取り除いた溶液で吸着を行う場合は、温度、pHを調整することで吸着効率を向上させることができるとわかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

実験検討を進めて、吸着に関する知見を蓄えることが出来ていて、当初計画に沿っておおむね進んでいると考えている。

今後の研究の推進方策

リチウムの場合、水和の影響で実験検討は長い時間が必要となる。そこでより短期間で目標に近づくため、最終年度は、量子化学計算を中心としてリチウムの選択性とその阻害要因についてより詳しく理解することを目指す。

報告書

(3件)
  • 2023 実績報告書
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Ionized acrylamide-based copolymer / terpolymer hydrogels for recovery of positive and negative heavy metal ions2024

    • 著者名/発表者名
      Fujimoto Kentaro、Omondi Brian Adala、Kawano Shinya、Hidaka Yoshiki、Ishida Kenji、Okabe Hirotaka、Hara Kazuhiro
    • 雑誌名

      PLOS ONE

      巻: 19 号: 3 ページ: e0298047-e0298047

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0298047

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] 環状官能基による海水有用元素吸着の研究2023

    • 著者名/発表者名
      梅田旭太朗、河野真也、日高芳樹、石田謙司、岡部弘高
    • 学会等名
      2023年(令和5年度)応用物理学会九州支部学術講演会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] ファイバー導入による高分子ゲルの熱運動抑制とイオン吸着特性2023

    • 著者名/発表者名
      山形直寛、河野真也、日高芳樹、石田謙司、岡部弘高
    • 学会等名
      2023年(令和5年度)応用物理学会九州支部学術講演会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 環状官能基による水溶液溶存リチウム吸着2023

    • 著者名/発表者名
      梅田旭太朗、日高 芳樹、原 一広、岡部 弘高
    • 学会等名
      2023年第70回応用物理学会春季学術講演会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 海水溶存金属資源吸着のためのアガロースゲルの研究2022

    • 著者名/発表者名
      元満弘貴、岡部弘高、河野真也、日高芳樹、原一広
    • 学会等名
      2022年第83回応用物理学会秋季学術講演会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 環状官能基による水溶液溶存リチウム吸着2022

    • 著者名/発表者名
      梅田旭太朗、岡部 弘高、日高 芳樹、原 一広
    • 学会等名
      第69回応用物理学会春季学術講演会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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