研究課題/領域番号 |
23K21093
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補助金の研究課題番号 |
21H01876 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32010:基礎物理化学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
藤芳 暁 東京工業大学, 理学院, 助教 (70371705)
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研究分担者 |
工藤 史貴 東京工業大学, 理学院, 准教授 (00361783)
志見 剛 金沢大学, ナノ生命科学研究所, 特任准教授 (60817568)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2024年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
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キーワード | 細胞 / 顕微鏡 / 物理化学 / 化学 / ラミン / 蛍光 / 核膜孔 / RNAP2 / 1分子イメージング / 蛍光顕微鏡 / クライオ蛍光顕微鏡 / 細胞核 / ナノレベルイメージング / 1分子観察 / 分子間相互作用 / 1分子 / 1分子分光 / ラミナ / ラミンA / クロマチン |
研究開始時の研究の概要 |
近年、クライオ電子線トモグラフィーによる単粒子解析の急速な発展により、精製たんぱく質の原子モデルを得ることが可能になってきた。し かし、細胞の機能を理解するには、細胞外(in vitro)の情報だけでは不十分である。細胞内部では、多種多様なたんぱく質が混在し、相互作 用することで分子ネットワークをつくって機能を発現しているからである。つまり、細胞の機能を理解するには、細胞内部(in vivo)で「生 体分子複合体がどこに局在し、どのような分子との相互作用があるか」を分子レベルでの観察が必要である。本課題はこの点に研究目標をしぼ って研究をおこなう。
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研究実績の概要 |
近年、クライオ電子線トモグラフィーによる単粒子解析の急速な発展により、精製たんぱく質の原子モデルを得ることが可能になってきた。しかし、細胞の機能を理解するには、細胞外(in vitro)の情報だけでは不十分である。細胞内部では、多種多様なたんぱく質が混在し、相互作用することで分子ネットワークをつ くって機能を発現しているからである。つまり、細胞の機能を理解するには、細胞内部(in vivo)で「生体分子複合体がどこに局在し、どのような分子との相互作用があるか」を分子レベルでの観察が必要である。 生体分子は、分子間相互作用という近距離で働く力を利用して、大きさ数十ミクロンの細胞を形成してい る。しかし、細胞をナノメートルからミクロンまで継ぎ目なく観察できる顕微鏡が存在しないため、その詳細は良く分かっていない。そこで、研究代表者らは、 このような観察できる「超流動ヘリウム蛍光顕微鏡」の開発をおこなってきた。昨年、この顕微鏡を用いて、ナノレベルの1分子イメージングに成功した。本研究では、超流動ヘリウム蛍光顕微鏡で細胞核を観察する ことで、体細胞分裂期に起こる形態変化の様子を分子レベルで観察し、細胞核形成の分子機構について研究することを目的とする。 本年度は核膜孔タンパク質にハロタグをノックインした細胞を用いて、細胞の厚さと蛍光画像の像質の関係を丁寧に研究し、100 nm以下の凍結切片が「超流動ヘリウム蛍光顕微鏡」に最適であることがわかった。また、同様にRNAP2についても研究をおこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定していた細胞の蛍光イメージングにも成功し、いよいよ来年度はクライオ1分子イメージングが可能になるところまで来ており、予定通りに研究が進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
超流動ヘリウム蛍光顕微鏡」、「クライオ1分子観察ための蛍光標識技術」、「最適な細胞の厚さの研究」と、クライオ1分子観察のための要素技術はそろったと言ってよい。来年度はこれらの技術を用いて、核膜とクロマチンの関係について研究をしたいと考えている。
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