糸状菌と細菌は自然界に広く存在する微生物で、特に土壌中のバイオマスの大部分を占める。土壌のように水分の限られた環境では、細菌は糸状菌の菌糸上を移動し拡散する。一方、細菌が糸状菌にビタミンB1を与えて菌糸生長を促すことを発見し、空間的かつ代謝的な相互作用の組合せにより細菌と糸状菌が生存空間を拡大するという相利共生モデルもある。土壌に生育する細菌20種と糸状菌30種の組合せを解析することにより、相互作用における種の選択性を明らかにした。表現型が顕著な組み合わせを選抜し、それぞれのトランスクリプトームの比較解析を行い、細菌と糸状菌の相互作用における応答の特異性と普遍性を明らかにする。
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