研究課題/領域番号 |
23K21174
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補助金の研究課題番号 |
21H02121 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38030:応用生物化学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2024) 大阪府立大学 (2021) |
研究代表者 |
三浦 夏子 大阪公立大学, 大学院農学研究科, 准教授 (80724559)
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研究分担者 |
原田 直樹 大阪公立大学, 大学院農学研究科, 准教授 (00529141)
弓場 英司 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (80582296)
片岡 道彦 大阪公立大学, 大学院農学研究科, 教授 (90252494)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
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キーワード | META body / 低酸素 / 解糖系酵素 / Saccharomyces cerevisiae / 代謝酵素 / G-body / スクリーニング / 経時変化 |
研究開始時の研究の概要 |
低酸素条件下では酵母やヒトの細胞内で20以上の代謝酵素が集合体を形成して代謝効率を上げ、細胞の生存に寄与するとされる。本研究では2013年に申請者らが酵母で初めて報告した、低酸素条件下で形成される大規模なタンパク質集合体を“META body”と名付け、これまでの知見をもとに酵素集合体研究を展開・総括して、「「META body形成仮説」の構築を目指す。
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研究実績の概要 |
低酸素条件下では酵母やヒトの細胞内で20以上の代謝酵素が集合体を形成して代謝効率を上げ、細胞の生存に寄与するとされる。本研究では2013年に我々が出芽酵母で初めて報告した、低酸素条件下で形成される大規模なタンパク質集合体を“META body”と名付け、細胞内におけるその制御機構の解明を目指す。2021年度は低酸素条件下における代謝酵素集合体の形成においてコアとなる酵素群を同定することを目的とし、新たに導入した蛍光顕微鏡自動タイムラプス・Z軸スタック撮影機能を用いて、任意の内在性META body構成酵素のC末端に蛍光タンパク質を融合した出芽酵母レポーター細胞の経時的な解析を行った。低酸素培養時におけるMETA body構成酵素のうち、複数の酵素の挙動変化を経時的に追跡した結果、各酵素の集合順序が厳密に制御されていることを示唆する結果を得たほか、低酸素培養開始から最短で1時間後に集合体形成が観察できる酵素を見出した。また、各種阻害剤等をスクリーニングすることで、複数のMETA body制御タンパク質候補を見出したほか、特定の条件下において試験管内で人為的にタンパク質集合体を形成させることに成功した。さらに、ヒトがん細胞株を用いた免疫染色により、酵母で見出した複数のMETA body構成酵素が一部の細胞株において低酸素条件下で集合体を形成することを見出し、META body形成機構が種を超えて保存されている可能性を示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
小スケール低酸素培養による酵素群の動態解析により、集合体のコア/シード候補分子を得ることに成功しており、次の段階である各種株の作成・解析についても順調に進行している。また、in vitro再構成系を用いた集合体形成にも成功したことから、次年度の計画であるin vitro系の最適化・解析にもスムーズに移行できる。以上より、2021年度の本研究は当初の計画に沿って概ね順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
未解析のマイナーなMETA body構成酵素群に加え、作成した各種変異株等の解析を進めることで、集合体のコアとなる酵素群を決定する。また、共同研究者と協力してin vitro系の最適化と検証を進めることで、集合体の生理的な形成条件をハイスループットに決定できる実験系を構築する。
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