研究課題/領域番号 |
23K21198
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補助金の研究課題番号 |
21H02204 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39050:昆虫科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
塩見 邦博 信州大学, 学術研究院繊維学系, 教授 (70324241)
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研究分担者 |
横山 岳 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (20210635)
伊藤 克彦 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (80725812)
木矢 剛智 金沢大学, 生命理工学系, 准教授 (90532309)
上樂 明也 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 上級研究員 (60542115)
横井 翔 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 主任研究員 (40773073)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2024年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
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キーワード | 時計遺伝子 / 環境温度 / 休眠 / カイコ / 温度センサー / クワコ |
研究開始時の研究の概要 |
2化性のカイコでは母蛾の胚期の温度や光(日長)などにより母性効果として次世代卵の休眠性が決定する。例えば,卵を25°C・全暗に保護すれば次世代卵は休眠する。15°C・全暗では次世代は非休眠卵となり,約 1 週間で卵が孵化する。本研究では休眠誘導における環境温の情報受容から休眠誘導に繋がる分子機構を時計因子に焦点を当てて解析する。
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研究実績の概要 |
2化性のカイコ卵の休眠性は母蛾が胚期に受容した温度条件で決定する。これは温度依存的休眠誘導と呼ばれ環境温は温度センサー(BmoTRPA1)によって受容され,その情報は蛹期に脳内神経ネットワークに可塑的変化を生み,これが最終的に休眠ホルモン(DH)の放出制御に繋がり休眠性が決定される。さらに,この温度依存的休眠誘導は時計遺伝子群の時計機能により調節されている。これらの結果を踏まえ,休眠誘導における環境温の情報受容とそのシグナル経路の解析を時計遺伝子の解析を重点において行なった。時計遺伝子の KO 系統における RNA-seq 解析により興味深い挙動を示す遺伝子を同定し,その遺伝子の発現動態とゲノム編集個体における機能解析を進めた。その結果,この遺伝子が時計コアループ遺伝子群によって制御される可能性を示した。次に時計因子が誘発する脳の可塑的変化の分子解析を遺伝子組換えカイコを利用して神経ネットワークを解析し休眠誘導との関連を調査した。DH産生細胞および関連する細胞特異的に各種エフェクター遺伝子を GAL4/UAS システムを用い発現し休眠性に与える影響を調査した。さらに化性決定遺伝子の同定をポジショナルクローニングを行い,1化性,2化性,多化性原因遺伝子のそれぞれの同定を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画調書の研究計画・方法の通りにおおむね進んだ。特に時計因子および時計関連因子の機能解析,蛹の脳内神経ネットワーク解析,化性決定遺伝子のスクリーニングの全てが予定通り進んでおり今後の展開が期待できる。
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今後の研究の推進方策 |
今後はこれまでの4つのサブテーマ[A]~[D]に加え[E]を追加して行う。 [A] BmoTRPA1の活性化シグナル経路の分子解析:昨年度に引き続き野生型(wt),BmoTRPA1 KO系統およびクワコにおけるRNA-seq.解析を行い,発現量に差のある遺伝子をスクリーニングする。興味深い発現動態を示す遺伝子(ターゲット遺伝子)はCRISPR/Cas9によりKO系統を作出し,表現型および血液中のDH濃度に与える影響を調査する。横山博士によりカイコおよびクワコの飼育と継代が行われる。 [B] 時計関連因子の機能解析:時計関連遺伝子のKO系統の休眠性および血液中のDH濃度に与える影響を調査する。また,アイソフォームの解析を進める。 [C] 時計因子が誘発する脳の可塑的変化の分子解析:遺伝子組換えカイコを利用し神経ネットワークを解析し休眠誘導との関連を調査する。木矢博士により神経ネットワーク解析用の遺伝子組換えカイコの作出が行われる。 [D] 化性決定遺伝子の同定:化性の異なる系統を利用してポジショナルクローニングを行い化性の決定に関わる遺伝子の同定を行う。伊藤博士によりポジショナルクローニングの解析が行われる。 [E] 休眠誘導に関わる遺伝子を網羅的に解析するためにRNA-seq 解析を利用した共発現解析を上樂・横井 両博士と共に行う。
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