研究課題/領域番号 |
23K21210
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補助金の研究課題番号 |
21H02222 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39070:ランドスケープ科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
岩崎 寛 千葉大学, 大学院園芸学研究院, 教授 (70316040)
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研究分担者 |
花里 真道 千葉大学, 予防医学センター, 准教授 (00608656)
笹原 信一朗 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10375496)
三谷 徹 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (20285240)
田島 翔太 千葉大学, 大学院国際学術研究院, 助教 (20765234)
大塚 芳嵩 大阪公立大学, 大学院農学研究科, 助教 (70784867)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
16,380千円 (直接経費: 12,600千円、間接経費: 3,780千円)
2024年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
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キーワード | ワーケーション / 植物セラピー / ワークプレイスデザイン / オフィス緑化 / 働き方改革 |
研究開始時の研究の概要 |
ポストコロナ時代における新しい働き方「ワーケーション」の円滑な導入およびワーケーションによる勤務者のストレスケア促進を目的とし、日本人に適したワーケーションを実施する空間を段階的に設定し、それぞれの段階に適した植物セラピープログラムおよび空間デザインの提案と検証を行う。 ステップ1では通常のオフィス空間を想定し、オフィス緑化の導入による心理的効果や仕事の捗りへの効果検証を行う。ステップ2では都市部緑化空間で働くことを想定し、都市公園のワークプレイス化に関する実証実験を行う。ステップ3では郊外自然空間で働くことを想定し、国定公園など自然豊かな場所のワークプレイス化に関する実証実験を行う。
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研究実績の概要 |
本研究は日本における実質的なワーケーションの導入を目的とし、オフィスの緑化→身近な都市緑地→郊外の自然空間と、段階的に植物と関わることができる日本型ワーケーションシステムを構築し、各段階の空間特性を考慮した植物セラピープログラムの提案と効果検証、それらの効果を活かした空間デザインの分析と提案、さらには受け入れ地域・自治体の活性化に及ぼす影響までを、学際連携チームにより多角的に検証するものである。 ①オンラインアンケートによる勤務者への意識調査:勤務者のワーケーションに対する意識や現在の勤務環境に関して把握するために、オンラインアンケートを実施した。初年度は主にアンケート項目の検討に時間を費やし、実際の調査は年度末となったため、結果の解析は次年度に持ち越すこととなった。合計4000名のデータを取得できた。 ②勤務者に対する植物セラピープログラムの構築と効果検証:コロナ禍であったことから、実際のオフィスにおける効果検証実験が出来なかったため、勤務者のテレワーク下におけるストレス状態や近隣の公園利用、テレワークかでの自宅の緑との関わりなどに関する調査を実施した。その結果は日本保健福祉学会や緑化工学会等で発表した。 ③植物のセラピー効果を活用したワーケーション空間のデザイン:国営昭和記念公園をフィールドとし、現地調査を元に公園の屋外空間におけるワークスペースのデザインについて検討をおこなった。 ④ワーケーション導入による地域活性化への効果検証:コロナ禍のため、現地での本格的な実験ができなかったことから、現地視察を含め、次年度に取り組むこととした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍の影響で、人を対象とした実験である、「オフィス緑化による効果検証実験」「郊外におけるワーケーションの実証実験」などが実施できなかっった。一方、勤務者に対するオンラインアンケート調査は、当初の予定通り、実施できた。また、オフィス緑化実験の代替としてテレワーク中の勤務者に対し、ストレス状態や近隣の公園利用や意識に関する調査などを新たに計画し、実施することができた。 これらの研究結果は、以下の様に学会等で発表した。 ①石井麻有子・笹原信一朗・堀大介・石塚真美・齋藤博毅・岩崎寛(2021)新型コロナウイルスによる緊急事態宣言下での在宅勤務によるストレスの状況と公園の利用に関する研究、第34回日本保健福祉学会学術集会 ②岩崎 寛(2021)健康・福祉の視点を取り入れた公園緑地の方向性、公園緑地 81(4) 9-12 ③安田深志・岩﨑 寛(2021)covid-19による緊急事態宣言前後における勤務者の公園緑地に対する意識と利用、日本緑化工学会オンライン大会
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今後の研究の推進方策 |
①郊外におけるワーケーションの実証実験:コロナ禍の影響で初年度実施できなかった石川県珠洲市における郊外型ワーケーションの実証実験を実施し、その成果を学会等で発表する。 ②オンラインアンケートの解析:初年度に実施したオンラインアンケートの結果を分析し、その成果を学会等で発表する。 ③ワーケーションを誘致する自治体に関する調査:郊外型ワーケーションにおける自治体側の意識や現状を把握するための予備調査を実施する。 ④都市公園におけるワークプレイスとしての効果検証:初年度は予備調査的に実施したが、次年度は具体的な公園において、実際にワークプレイス実験を行い、その効果を検証する。 ⑤オフィス緑化を活用したセラピープログラムの計画と実施:オフィス緑化の材料をセラピープログラムに活用し、その効果を検証する。 このように、【オフィス】-【公園】ー【郊外】と、本研究で提案する【段階的ワーケーション】の可能性と効果検証を引き続き実施する予定である。
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