研究課題/領域番号 |
23K21216
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補助金の研究課題番号 |
21H02242 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40010:森林科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
七里 吉彦 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所 森林バイオ研究センター, 主任研究員 等 (80461292)
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研究分担者 |
岩崎 崇 鳥取大学, 農学部, 准教授 (30585584)
小長谷 賢一 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所 森林バイオ研究センター, 主任研究員 等 (30582762)
遠藤 圭太 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所 林木育種センター, 主任研究員 等 (00754368)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2024年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | ゲノム編集 / スギ / 直接導入 / 樹木 / in planta |
研究開始時の研究の概要 |
ゲノムDNAの狙った領域を改変する「ゲノム編集」は、ピンポイントで形質を改変させ育種期間を短縮する新技術として、林木育種への利用が期待されている。しかし、植物でのゲノム編集には遺伝子組換えが必要なため、林木でのゲノム編集の汎用性・実用性は低い。なぜなら、1)遺伝子組換えは一部の林木でしか確立しておらず、2)ゲノムDNAに導入したゲノム編集遺伝子は交配で除去する必要があり、林木では長期間を要するからである。本研究は、ゲノム編集タンパク質を茎頂分裂組織に直接導入することで、遺伝子組換えが不要で、1年以内にゲノム編集林木個体を獲得できる「in planta直接ゲノム編集法」の開発を目的とする。
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研究実績の概要 |
我々は膜透過性ペプチド「ポリヒスチジン」を用いて、スギ細胞へゲノム編集タンパク質(以下、RNP)を導入し、標的領域の塩基配列の改変に成功している。この手法を茎頂分裂組織に適用し、遺伝子組換え・組織培養不要でゲノム編集個体を得る「in planta直接ゲノム編集法」を確立することが本課題の目的である。本年度は(1)茎頂分裂組織へのRNP導入条件の検討、(2)ゲノム編集効率を向上させる物理的・化学的処理の検討、(3)スギやカラマツのマイクロプロパゲーション方法の確立、(4)カラマツにおける組織培養系の構築について実施した。
(1)茎頂分裂組織のL2層(植物体に成長する細胞層)にRNPを送達する前処理として、茎頂組織の致傷処理を検討した。スギおよびカラマツ不定胚の茎頂に一文字または十文字にメスを入れる、また不定胚を長軸方向に半分に割る半割という処理について、不定胚の生存率を調査した。一文字処理では、スギで85.7%、カラマツで88.9%の不定胚が正常に生育した。十文字処理ではスギで100%、カラマツで87.5%、そして、半割りにおいてスギでは35.7%、カラマツでは62.5%という生存率をそれぞれ示した。RNP導入時には十文字処理、または半割処理が有効と推察された。 (2)ある界面活性剤を低濃度添加することで、スギ培養細胞でのゲノム編集効率の向上が確認された。 (3)無菌培養スギの頂芽を断頭することで複数の茎頂組織の誘導に成功した。また、培地中に植物ホルモンを添加することで、培地設置面から茎頂組織が誘導されるのを確認した。双方とも1-2ヶ月という短期間のうちに茎頂組織が誘導される方法であり、茎頂組織の安定供給に寄与できるものと判断した。 (4)カラマツにおいて、胚を露出させた未成熟種子を供試材料とすることで、高率的に未熟胚由来の培養細胞を誘導できる培養系の開発に成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度に計画した各小課題について、それぞれが計画どおりに進展していることから、「おおむね順調に進展している」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
今年度はポリヒスチジンと物理的処理を併用してスギやカラマツの培養細胞や不定胚へRNPを直接導入し、組織細胞のゲノム編集を試みる。
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