研究課題/領域番号 |
23K21249
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補助金の研究課題番号 |
21H02319 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41040:農業環境工学および農業情報工学関連
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
圖師 一文 宮崎大学, 農学部, 教授 (50435377)
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研究分担者 |
霧村 雅昭 宮崎大学, 農学部, 助教 (40433065)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
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キーワード | 機能性成分 / 予測モデル / トマト / 貯蔵 / 栽培履歴 / ペクチン / イチゴ / 食感 / 環境データ / ビタミンC / 抗酸化活性 / 抗酸化酵素 / 塩ストレス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,栽培履歴が貯蔵中の機能性成分含量の変化に及ぼす影響を明らかにするとともに,栽培履歴から機能性成分含量の貯蔵中の変化を予測する手法を確立することである。具体的には,様々な栽培環境下で栽培した野菜の貯蔵中における機能性成分含量と抗酸化システムの変化を調べ,栽培履歴(栽培時の環境,生育,光合成機能)との関連性を明らかにする.その後,栽培履歴を用いて貯蔵中の機能性成分の変化を予測するための数理モデルを作成する。
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研究実績の概要 |
今年度は,これまでの研究結果の再現性を得るために、塩ストレスおよび乾燥ストレス下で栽培したトマトの貯蔵に伴う機能性成分含量ならびに食感やアスコルビン酸含量と関連するペクチンの代謝を明らかにすること、環境(複合型気象計測センサーや土壌マルチセンサーを設置し温度,湿度,二酸化炭素濃度,飽差,日射量,土壌水分,土壌EC,土壌温度を取得)データなどの培履履歴が貯蔵中の機能性成分含量に及ぼす影響とその関連性を相関ネットワーク分析を使って可視化することを目的として実験行った。 この結果、次の研究成果が得られた。 ① トマトに塩ストレス(養液栽培の培養液に塩化ナトリウムを添加)と乾燥ストレス(通常の3分の1のかん水量)を付与し,収穫した果実を5℃で貯蔵した。その後,貯蔵1週間毎(7,14,21日)に機能性成分,活性酸素を消去するアスコルビン酸-グルタチオンサイクル酵素活性と活性酸素生成量の変化を測定し,塩ストレスによって貯蔵中の変化が異なることを明らかにした。例えば,冷涼な時期に時期に収穫した果実を貯蔵した場合,機能性含量が上昇するが,気温が高い時期に収穫した果実を貯蔵した場合含量の上昇は認められなかった。 ② トマトに乾燥ストレス(通常の3分の1のかん水量)を付与して栽培し,収穫した果実を5℃で貯蔵した。その後,貯蔵1週間毎(7,14,21日)にペクチンの代謝酵素活性を測定した結果、栽培時期によって貯蔵に伴う変化が異なり、時期によってペクチン代謝酵素(ペクチンメチルエステラーゼ)の貯蔵に伴う変化が異なることを明らかにした。 ③栽培環境データは現在取りまとめ中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
環境データなどの培履履歴が貯蔵中の機能性成分含量に及ぼす影響とその関連性を相関ネットワーク分析を使って可視化することを目的として実験行ったが、環境データの取りまとめが遅れ、関連性の可視化が十分に実施できていないため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は,今年が研究の最終年であるため,これまでに得られた結果をまとめるとともに環境条件などの栽培が貯蔵中の機能性成分含量に及ぼす影響とその関連性を相関ネットワーク分析を使って可視化する。この結果をもとに,栽培履歴の中で貯蔵中の機能性成分含量の変動に対する重要なパラメーターを抽出・可視化し、モデル化を行う。
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