研究課題/領域番号 |
23K21291
|
補助金の研究課題番号 |
21H02425 (2021-2023)
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
佐藤 ちひろ 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (10343211)
|
研究分担者 |
呉 迪 名古屋大学, 生物機能開発利用研究センター, 助教 (10817547)
田中 浩士 東京工業大学, 物質理工学院, 特任教授 (40334544)
羽根 正弥 名古屋大学, 生命農学研究科, 助教 (70853331)
長江 雅倫 大阪大学, 微生物病研究所, 助教 (60619873)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2024年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2023年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
|
キーワード | シアル酸 / 分子認識 / Siglec / 免疫 / 自然免疫 / シグレック / NK細胞 / シアル酸結合レクチン / 糖鎖結合分子 |
研究開始時の研究の概要 |
自然免疫に関わるシアル酸結合認識レクチンSiglecは、細胞表面のシアル酸を自己と認識し、免疫細胞の活性化抑制に関わることが知られているが、そのリガンド認識メカニズムは不明な点が多い。本研究は、申請者が初めてSiglec上にその存在を発見した新規シアル酸結合領域Site2に着目して、 Site2-リガンド結合の構造基盤の解明、 真のnatural ligandの同定、リガンド認識制御メカニズムの解明、を目指す。本研究の遂行によって、Siglecの複雑なシアル酸認識の分子メカニズムが解明され、新規Site2を加味した真のSiglecによる自己・非自己認識の免疫制御メカニズムの提唱が可能になる
|
研究実績の概要 |
免疫応答は病原体や異物、がんなどの変異した細胞から身体を守る重要な生体防御機構である。自然免疫において、免疫細胞上で活躍する分子群としてレクチン(糖鎖認識分子)が存在する。レクチンは特に糖鎖を介した自己・非自己の認識に長けており、シグレックは細胞表面のシアル酸を自己と認識し、免疫細胞の活性化抑制に関わることが知られている。しかしそのリガンド認識メカニズムは不明な点が多い。本研究では、申請者が初めてSiglec上にその存在を発見した新規シアル酸結合領域Site2に着目し、リガンド結合の構造基盤の解明、natural ligandの同定、リガンド認識制御メカニズムの解明を目指す。 本年度はSiglecの構造解析に向けてSiglecの大量調整行うために、タグの切断酵素であるTEVプロテアーゼの調整およびHEK細胞におけるSiglecの調整を行った。新規シアル酸結合部位であるsite2の存在に対して結晶構造とは異なる手法による証明のために、野生型に加えてsite1およびsite2の変異体をあわせて作製し、リガンドとの結合に対する阻害剤の効果を測定し、site2の存在証明をすることができた。また真のnatural ligandの同定、特に糖鎖構造に焦点をあてるため、モデルリガンドとしてのdiSia-dex, monoSia-dexおよび、タンデムにシアル酸が存在するポリシアル酸や他の酸性多糖との相互作用を、バイオレイヤー干渉法を用いて解析し、結合特性を明らかにした。さらに責任糖転移酵素を明らかにするために、CHO細胞においてST6GalNAcおよびST8SIAを過剰発現させた細胞を樹立した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
Siglec9におけるsite2の証明ができたため。
|
今後の研究の推進方策 |
計画通りに進める予定であるが、site2の証明は他の手法で行うことが出来たため、結晶作製が難しい場合は行わないことも考えられる。
|