研究課題/領域番号 |
23K21419
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補助金の研究課題番号 |
21H02861 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
門前 暁 弘前大学, 保健学研究科, 准教授 (20514136)
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研究分担者 |
多田羅 洋太 弘前大学, 医学研究科, 助教 (00443995)
千葉 満 弘前大学, 保健学研究科, 准教授 (20583735)
三浦 富智 弘前大学, 被ばく医療総合研究所, 教授 (20261456)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2024年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | メタボローム / 癌骨転移 / 放射線治療 / 代謝物 / リン脂質 / バイオマーカー / 脂質代謝物 / アルファ線 / メタボロミクス解析 / 遺伝子発現解析 / 放射線感受性 / 骨芽細胞 / トランスクリプトーム / メッセンジャーRNA / マルチオミックス / 骨代謝 / 個人差感受性 / プロテオミクス / メタボロミクス / トランスクリプトミクス |
研究開始時の研究の概要 |
本課題では、前立腺癌及び乳腺癌の骨転移巣となる骨髄内に着目し、癌細胞の成長に大きく寄与する骨芽細胞及び破骨細胞が治療用放射線によってどのような応答を示すのか、代謝因子・細胞内転写因子といった各次元の因子を統合的に解析するマルチオミックスにより機序及び規則性のあるバイオマーカーを明らかにする。課題は対象癌の放射線治療患者を参考に、骨培養を用いた基礎実験から骨芽細胞及び破骨細胞の放射線による振る舞いを分子生物学的手法にて遂行する。得られた成果は、癌骨転移疾患に対する放射線治療計画時における線量制御因子として用い、骨転移患者のQOL向上にむけた放射線個別化治療プロトコルの提案を目指す。
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研究実績の概要 |
癌骨転移の治療には様々な選択がある中、放射線治療は治療予備力の低い高齢世代でも受け入れられる。この治療技術では、標的の物理線量を高度に制御可能となったにもかかわらず、その治療効果や有害事象に個人差が生じることが多く報告されている。これは、微小環境で発生している放射線感受性の違いによるものと考えられる。しかし放射線治療において、放射線感受性因子を監視しながら施行する決定的技法はない。そこで本研究課題では、骨転移巣となる骨髄内に着目し、癌細胞の成長に大きく寄与する骨芽細胞及び破骨細胞が治療用放射線によってどのような応答を示すのか、特異な応答因子を明らかにする課題である。 【今年度の実績】 3年度目は、骨髄微小環境下において造血支持細胞として知られる骨芽細胞の放射線応答性について詳細に解析した。マウス大腿骨髄から新鮮骨髄細胞を回収し、造血細胞の放射線感受性と骨芽細胞が放射線に曝された際の細胞遺伝子発現と細胞外放出代謝因子を解析した。その結果、骨芽細胞分化過程にあるタンパク代謝及び脂質代謝には、特異な変動が見られ、造血細胞の放射線感受性に影響を与えている可能性が示唆された。引き続きその詳細な機序の解明を4年度目に進める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
得られた成果の論文執筆が予想以上に進行しているため
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今後の研究の推進方策 |
最終年度に入るため、これまで得られたデータの科学的根拠を明確にしながら追実験をおこない、論文執筆及び学会発表を順次進めていく。マルチオミックス解析については、検討する視点によって解釈が多様であることから、学会等で多くの関連研究者と意見交換を行い、結論を導き出すこととする。
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