研究課題/領域番号 |
23K21420
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補助金の研究課題番号 |
21H02862 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
田代 学 東北大学, 先端量子ビーム科学研究センター, 教授 (00333477)
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研究分担者 |
藤本 敏彦 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 准教授 (00229048)
古本 祥三 東北大学, 先端量子ビーム科学研究センター, 教授 (00375198)
外山 由貴 東北大学, 大学病院, 助手 (30770862)
渡部 浩司 東北大学, 先端量子ビーム科学研究センター, 教授 (40280820)
高瀬 圭 東北大学, 医学系研究科, 教授 (60361094)
原田 龍一 東北医科薬科大学, 医学部, 助教 (60735455)
平岡 宏太良 東北大学, 先端量子ビーム科学研究センター, 助教 (70586049)
菊池 昭夫 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (80463785)
高浪 健太郎 東北大学, 大学病院, 講師 (90447160)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
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キーワード | ポジトロン断層法 (PET) / モノアミン酸化酵素(MAO-B) / 変性性神経疾患 / 腫瘍疾患 / MAO阻害薬 / [18F]SMBT-1 / ポジトロン断層法(PET) / 全身集積 / アルツハイマー病 / パーキンソン病 / モノアミン酸化酵素B (MAO-B) / 分子イメージング / アストログリオーシス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ポジトロン断層法(PET)およびモノアミン酸化酵素B (MAO-B)に特異的かつ可逆的に結合する新しいPET薬剤[18F]SMBT-1を用いて、低侵襲的にヒトの全身・脳の定量解析を行って効率的に全身・脳のMAO-Bの分布を定量化できる「短時間撮像プロトコル」を開発した。本研究の前半では、「全身PET研究」と「脳PET研究」を別々に進めていたが、脳の「短時間撮像法」を開発し、「全身・脳hybrid撮像プロトコル」を開発してMAO-B全身・脳PET研究の基盤を完成させることができた。その臨床応用としては、Parkinson病(PD)患者の脳および全身臓器の測定などを進めている。
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研究実績の概要 |
SMBT-1の脳における定量計算法に関しては、2コンパートメントモデルを用いた解析法やLogan法が適用できることが確認でき、参照領域として小脳白質や大脳皮質下白質が利用可能であることが再確認できた。 健常高齢者とアルツハイマー病(AD)症例の比較においては、AD症例集積が高くなる傾向が示されたが、小脳白質で補正したSUVRを用いた場合のほうが両者の差の検出感度が高くなる傾向があることが示された。進行性核上性麻痺(PSP)症例の脳についても調べたところ、小脳白質で補正した場合よりも大脳皮質白質で補正した場合のほうが、PSP症例の中脳および橋の高集積所見が強調される傾向が示された。 本研究課題で開発した「全身・脳hybridプロトコル」を実際に用いてパーキンソン病(PD)症例のPETデータ9例を対象として、脳および全身の解析評価を進めたところ、全身に関してはPD症例の心臓と肝臓の集積が相対的に高い傾向を示し、腎臓への集積が低い傾向を示した。ただ、年齢の違いを補正したところ、心臓および肝臓の高集積所見は弱くなったことから、今後の詳細な検討が必要と考えられた。 腫瘍研究に関しては、グリオブラストーマ(GBM)、アストロサイトーマ(Ast)、オリゴデンドログリオーマ(Olg)等を含む病理検体にオートラジオグラフィ(ARG)および抗MAO-B抗体を用いた免疫組織化学染色(IHC)を行い、ARGでは上記の疾患間で目立った差はなかったものの、IHCの視覚的評価ではGBMのうち多くで強陽性となることがわかった。Ast、Olg症例では陽性例が見られたものの、強陽性はみられなかった。 全身・脳hybridプロトコルの検証ができ、全身所見が健常者と一部の神経変性疾患患者では異なっている傾向が示された。また、腫瘍診断におけるSMBT-1の有用性も示唆され、引き続き検討が必要であると考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
所属研究施設の事情により、PET装置の全体の稼働回数が急遽削減されることとなり、「脳研究」と「全身研究」のPET測定において、当初予定していたシフト数を確保できなくなってしまったことが大きな原因となっている。
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今後の研究の推進方策 |
本研究で開発した「全身・脳hybridプロトコル」を使用して、引き続き、以下の応用的臨床研究を進める。 ①Parkinson病と喫煙研究では、非喫煙健常人、喫煙健常人、非喫煙PD患者、喫煙PD患者を対象とする。 ②コンタクトスポーツ選手の研究ではコンタクトスポーツ歴10年以上の選手で慢性外傷性脳症[CTE]の疑いがある者を対象とする。 ③MAO-B阻害薬の薬物負荷研究では、健常者を対象としてMAO-B阻害薬ラサギリンとサフィナミド負荷の影響を評価する。 また、癌診断への応用研究の準備も進める。
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