研究課題/領域番号 |
23K21447
|
補助金の研究課題番号 |
21H02993 (2021-2023)
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
|
研究機関 | 福岡医療短期大学 |
研究代表者 |
田口 智章 福岡医療短期大学, 歯科衛生学科, 学長 (20197247)
|
研究分担者 |
田尻 達郎 九州大学, 医学研究院, 教授 (80304806)
松浦 俊治 九州大学, 医学研究院, 准教授 (10532856)
梶岡 俊一 国際医療福祉大学, 福岡薬学部, 教授 (90274472)
山座 孝義 九州大学, 歯学研究院, 教授 (80304814)
山座 治義 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (30336151)
孝橋 賢一 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 教授 (10529879)
樗木 晶子 福岡看護大学, 看護学部, 教授 (60216497)
吉丸 耕一朗 九州大学, 大学病院, 講師 (60711190)
松尾 忠行 福岡医療短期大学, 歯科衛生学科, 教授 (00258584)
中園 栄里 福岡医療短期大学, 歯科衛生学科, 講師 (10343732)
河野 淳 九州大学, 大学病院, 助教 (90758418)
桐野 浩輔 九州大学, 大学病院, 助教 (00621707)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2025年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
|
キーワード | ヒルシュスプルング病 / ヒルシュスプルング病類縁疾患 / 腸管神経節細胞 / ヒト乳歯歯髄幹細胞 / 再生医療 / 腸管神経節細胞僅少症 / 慢性特発性偽性腸閉塞症 / 間葉系細胞 / 腸管不全 |
研究開始時の研究の概要 |
継続課題のため、記入しない。
|
研究実績の概要 |
当該年度は、3年目として、以下の解析を計画した。(1) hypoganglionosis(hypo)モデルマウス(JF1マウス)の病理学的表現型の確認。(2) Tissue Organ Bathを用いた腸管蠕動評価。(3)hypo SHEDをJF1マウスに移植し、その効果を解析。 (1)に関しては、JF1マウスとB6の結腸を用いて腸管神経節細胞の数を比較した。具体的には結腸を上行結腸からS状結腸腹膜翻転部までを4分割し、それぞれ1stPC、2ndPC、1stDC、2ndDCとし、1stPC、2ndPCを評価対象とした。それぞれの部位を抗HuC/D抗体を用いて腸管神経節細胞数を計測し比較した。その結果2ndPCにおいて神経節細胞がJF1マウスで有意に少ないことを確認できた。 (2)に関しては、組織学的評価と同様に結腸を4分割しそれぞれの部位に対して、ペースメーカー波形としてslow waveとアセチルコリン・エンドセリン1・高濃度カリウム・一酸化窒素による刺激を行いその反応を比較した。Slow waveはJF1マウスにおいて不規則で高頻度に出現していた。エンドセリン刺激による収縮反応はいずれの部位でも有意にJF1マウスで減弱していた。アセチルコリンによる刺激では部位により差は認めるがJF1マウスにおいて収縮反応が減弱していた。 (3)に関しては、モデルマウスの繁殖・系統維持に難渋したため、実際に移植を行うことができなかった。4年次以降にて、健常児由来および患児由来SHEDを用いた移植効果解析を開始する。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
以下の5項目が当研究のタスクである。 [1] 患児由来SHEDを用いた全ゲノム解析・RNAseqによる遺伝子的背景の解析[2] 患児由来SHEDの幹細胞生物学的解析[3] 患児由来SHEDを用いた疾患モデルマウスにおける細胞移植効果の解析 [4] [1][2]の解析結果を踏まえたゲノム編集技術による患児由来SHEDの機能改善 [5] 産学官連携によるシームレスな早期臨床試験の実現。 中でも、[2]は順調に進んでおり、hypoSHEDのMSCとしての性質の確認を済ませている。具体的にはpopulation doubling assay、colony forming unit assayにより増殖能を確認し、軟骨細胞・骨芽細胞・脂肪細胞への分化誘導を確認して多能性を確認し、flow cytometryにより細胞表面抗原を確認した。[3] 細胞移植前の評価として疾患モデルマウスの表現型の確認を済ませた。健常児由来SHEDおよび患児由来SHEDの移植の系は技術的な面での確立はしているものの本年度はマウスの繁殖の点で困難が発生した。[5]に関しては、常に連携をとっている。したがって、やや遅れているものの概ね順調である。
|
今後の研究の推進方策 |
次年度モデルマウスの個体数を増やしたのちに患児由来SHED移植を行い、治療効果を確認する。群としては、B6マウス群、JF1-PBS群、JF1-患児由来SHED移植群、JF1-健常児由来 SHED移植群を予定し、以下の方策を遂行予定である。 ①腸管蠕動評価:Tissue Organ BathやMEAを用いた生理学的評価(ACh, ET1, NO, 電気的刺激, ペースメーカー波形の評価) ②病理組織学的/分子生物学的評価: 神経節細胞数・神経線維密度・カハール細胞面積(免疫染色)、蛋白発現量の解析(qPCR, ELISA)が予定する解析である。患児由来SHEDと健常児SHEDの治療効果の結果次第で実験計画を順次練る。 臨床グレードの疾患特異的SHEDの作成に関して以下に述べる。我々は、臨床試験のための議論/ミーティングを定期的に執り行っている。今後も、GMPに基づいたSHEDの作成をすすめ、AROや産学官連携を強める。
|