研究課題/領域番号 |
23K21487
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補助金の研究課題番号 |
21H03124 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
松下 祐樹 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (00713827)
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研究分担者 |
尾崎 遼 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10743346)
住田 吉慶 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (50456654)
松下 雅樹 名古屋大学, 医学系研究科, 特任助教 (60721115)
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研究期間 (年度) |
2022-02-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2024年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 骨格幹細胞 / 骨再生 / 細胞系譜追跡 / シングルセル解析 / 骨髄間質細胞 / 間葉系幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
成体における主な造血の場である骨髄には、様々な骨格系細胞が存在している。その中で骨格幹細胞は強力な骨芽細胞分化能を有しており、再生医療に広く用いられている。しかしながら、生体内において時空間的に真の骨格幹細胞の動態を明らかにした研究はなく、再生医学の発展の障壁となっている。本研究では様々な骨格系細胞の多様性を明らかにした上で、骨格系細胞の分化系譜のヒエラルキーを同定する。さらに骨格幹細胞の骨芽細胞分化を制御する遺伝子とそのメカニズムを明らかにし、骨再生過程における骨格幹細胞の時空間的な細胞ダイナミクスを解明する。
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研究実績の概要 |
成体における主な造血の場である骨髄は周囲を骨に囲まれており、間葉系幹細胞、間葉系前駆細胞、骨芽細胞、骨髄間質細胞など様々な骨格系細胞が存在している。その中で間葉系幹細胞は強力な骨芽細胞分化能を有しており、細胞培養や細胞表面マーカーにより単離され、再生医療に広く用いられている。しかしながら、生体内において時空間的に真の間葉系幹細胞の動態を明らかにした研究はなく、再生医学の発展の障壁となっている。本研究では多階層シングルセル解析により様々な骨格系細胞の多様性を明らかにした上で、それぞれの細胞の系譜追跡を行うことで真の間葉系幹細胞と骨格系細胞の分化系譜のヒエラルキーを同定する。さらに間葉系幹細胞の骨芽細胞分化を制御する遺伝子とそのメカニズムを明らかにし、骨再生過程における間葉系幹細胞の時空間的な細胞ダイナミクスを解明する。 これまでに、若齢マウスから、赤色蛍光色素で標識した様々な骨格系細胞を採取し、その多様性をシングルセル解析を用いて明らかにした。次にデータサイエンスの手法を用いて推定された幹細胞集団で強く発現する遺伝子、Fgfr3に着目し、タモキシフェン誘導性のCreERマウスを用いて、細胞系譜追跡を行った。骨髄において、Fgfr3陽性細胞は骨内膜に特異的に存在しており、これらの細胞は経時的に様々な骨格系の細胞へと分化し、これらのことから、骨内膜には骨の幹細胞が存在することが明らかにすることができた。 本年はさらに骨再生時における骨内膜幹細胞の動態を解析した。大腿骨円形骨欠損モデルや骨折モデルを用いることで、骨内膜幹細胞が再生に大きく寄与することを明らかにした。さらに、骨内膜幹細胞を細胞培養にて採取し、シングルクローン化に成功した。これらの成果はNature Communications 14:2383 2023に掲載された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の研究計画通り順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
新たに発見した骨内膜幹細胞をシングルクローン化することに成功した。今後はこの細胞を再生医療応用につなげていく。
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