研究課題/領域番号 |
23K21525
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補助金の研究課題番号 |
21H03213 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58040:法医学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
宮石 智 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (90239343)
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研究分担者 |
谷口 香 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (40599784)
山崎 雪恵 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (60444676)
高田 智世 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 准教授 (70310894)
三浦 雅布 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (80616235)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | イムノアッセイ / 法医物体検査法 / 法医物体検査 |
研究開始時の研究の概要 |
法医物体検査(血痕などの生物斑痕についての、犯罪立証上必要となる検査)においては、DNA分析の応用はめざましい発展を遂げた。しかし その影で、イムノアッセイと呼ばれる蛋白検出の方法論は著しく衰退した。今日ではイムノアッセイを利用した研究は姿を消し、鑑定技術を有 する者は絶滅危惧種の状態となっている。しかし、法医物体検査には、イムノアッセイで解決できるがDNA分析では解決不可能な課題が実在す る。 本研究では、イムノアッセイを利用した法医物体検査法の開発を通して、法医学に不可欠の技術としてのイムノアッセイの再興と継承を目指 す。
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研究実績の概要 |
Myosin light chain (MLC) に着目した骨格筋の同定法では、2022年当初はまず臓器特異性について、次いで可能であれば種特異性の検討へと研究を進める計画であったが、順序を変更し種特異性の検討を優先したところ良好な結果を得た。臓器特異性についても一部着手できている。 Tear specific protein (tear prealbumin, lipocalin 1, LCN1) に着目した涙液の鑑別法では、簡便で法医実務への応用性に優れた方法としてのラテックス凝集法の有用性についての検討を優先した。ラテックス凝集法では通常は高濃度の抗体が多量に必要なため、基礎検討レベルにスケールの縮小を検討したが、予算の範囲内では困難であった。その代替として、ダブルサンドイッチELISAよりは簡便で、しかしある程度の検出感度が期待できるニトロセルース膜吸着法を検討した。この方法は、研究代表者が長年研究対象にしてきたミオグロビンの検出において過去に予備検討をしていることから、先ずはミオグロビンで感度検討をしたところ、3.4ngのミオグロビンがあれば検出可能な条件が存在することを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Myosin light chain (MLC) に着目した骨格筋の同定法では、種特異性において良好な結論を得られた。臓器特異性の検討についても一部着手できている。Tear specific protein (tear prealbumin, lipocalin 1, LCN1) に着目した涙液の同定法に関しては、ニトロセルース膜吸着法の適用を検討した。ミオグロビンを利用した基礎検討結果からは、ニトロセルース膜吸着法で必要な検出感度が得られる可能性が確認できた。今後はLCN1での実際の感度決定を目指すともに、体液特異性の検討へと研究進捗を目指すことになるが、ニトロセルース膜吸着法はダブルサンドイッチELISAに比較して簡便という利点がある。体液斑痕検査において、鼻汁を涙液と誤判する危険回避のための鼻汁特異的蛋白Odorant-binding proteinの検出に基づく鼻汁同定法に関しては、その検討が停滞したが、有用性の確認されたニトロセルース膜吸着法の適用によって今後の進捗が可能と考えている。
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今後の研究の推進方策 |
Myosin light chain (MLC) に着目した骨格筋の同定法では、臓器特異性についての検討を進め、成果は国際学会での発表を目指す。また、鑑定実例があれば、応用を試みる。 Tear specific protein (tear prealbumin, lipocalin 1, LCN1) に着目した涙液の同定法では、ニトロセルース膜吸着法での感度決定と体液特異性(血液、尿等の各種体液におけるLCN1の含有量は必ずしも明らかではない)の確認の点からの研究進捗を目指す。ニトロセルース膜吸着法はダブルサンドイッチELISAに比較して簡便という利点があるが、ダブルサンドイッチELISAは検出感度で勝っている可能性があり、ダブルサンドイッチELISAを利用した涙液同定法も視野に残しつつ研究を進める。 鼻汁を涙液と誤判する危険回避のための鼻汁特異的蛋白Odorant-binding proteinの検出に基づく鼻汁同定法に関しても、ダブルサンドイッチELISAの応用も意識しつつ、ニトロセルース膜吸着法を適用しての感度調整、次いで体液特異性確認を目指す。
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