研究課題/領域番号 |
23K21538
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補助金の研究課題番号 |
21H03233 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 宮城大学 |
研究代表者 |
齊藤 奈緒 宮城大学, 看護学群, 教授 (20403298)
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研究分担者 |
大岸 文美 神戸大学, 保健学研究科, 助教 (50848439)
宮脇 郁子 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (80209957)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
11,440千円 (直接経費: 8,800千円、間接経費: 2,640千円)
2024年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 植込み型心臓電気デバイス / 遠隔看護 / プログラム開発 / 適応 |
研究開始時の研究の概要 |
植込み型心臓電気デバイス(以下CIED)新規植込み患者の生活適応を目指す包括的遠隔診療体制の確立に寄与するために、生活自己管理支援、心理・社会支援を行う遠隔看護プログラムを開発し、その成果を検証を行うことを目的とする。プログラム評価研究法に基づき、①これまで我々が行ってきた看護支援プログラムの成果および文献レビューを統合し、看護支援の内容、時期、評価指標を抽出する。②植込み後約1年間の遠隔看護プログラムを作成し、専門職等と共に実現可能性の確認と形成的評価を行う。③プログラムを実施展開し、成果を検証する。
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研究実績の概要 |
本研究は、植込み型心臓電気デバイス(以下CIED)新規植込み患者の生活適応を目指す包括的遠隔診療体制の確立に寄与するために、療養生活自己管理支援、心理・社会支援を行う遠隔看護プログラムを開発し、実施・評価を行うことを目的としている。 2021年度の計画は、研究①これまで我々が行ってきた評価指標ツールや看護支援内容の探索的評価の成果、および最新の看護支援に関する文献レビューを統合し、CIED新規植込み患者の適応を目指す看護支援の内容、時期、評価指標を抽出する。研究②植込み後約1年間の遠隔看護プログラムを作成し、CIED医療専門医、植込み型心臓デバイス認定士等と共に、実現可能性の確認と形成的評価を行うものであった。しかし、COVID-19拡大による協力施設の医療緊迫により、研究①のプログラムの一部になる支援評価のために先行開始していた調査対象者数が充足しなかった。また、研究②のプログラムシステム開発およびプログラム実施可能性・形成的評価にかかわる研究協力者の協力も得られなかった。そのため、約6か月間遅延による繰越申請を行い、2022年9月末までに延長修正計画の通り、研究①および研究②のデータ収集を完了した。 2021年度の成果発表実績については、本研究で新たに開発するプログラムを構成する一つとして、専任デバイスナースによる継続的支援によって、患者の社会適応を促進し不安を軽減することを確認できたため、英語論文および学術集会で成果発表した。また、本研究①で新たに作成した看護支援プロトコールを学術集会で発表し、メディカルプロフェッショナル最優秀演題賞を受賞し、本プログラムの必要性について一定の評価を得ることができた。さらに、これまでの研究者らの取組・成果を基に、看護学基礎教育で広くテキストとして使用される書籍・参考書の改訂版の分担執筆等を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症拡大による協力施設の医療緊迫によって、研究①のプログラムの一部になる支援評価のために先行開始していた調査の対象者数が充足せず完了できなかった。これに伴い、研究②のプログラムシステム開発およびプログラム実施可能性・形成的評価においても、看護介入やデバイス診療に携わる専門医とデバイスナースも実施施設の緊迫のために研究協力が得られる環境になく、実施開始を延期せざるを得なくなった。そのため、2022年9月まで6か月間延長・繰越申請とした。その後、修正計画通りに進行している。
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今後の研究の推進方策 |
遅延した先行調査による支援の妥当性の確認、および、本研究で新たに開発する看護支援プログラムの実施開始前の専門職による形成的評価は、不可欠な調査である。研究②のデルファイ法による形成的評価は最低限の専門職対象者および調査回数として修正し、延長期限までに、対象者からのデータ収集を完了した。また、早期に介入実施調査が開始できるよう、研究②と同時にプログラムシステム開発業者との準備を前倒ししている。2022年度になっても、新型コロナウイルス感染拡大の状況は落ち着かず、プログラムシステムを作成する委託業者担当者や、介入実施施設の看護支援を行う研究協力者、システムを調査実施施設で使用するための倫理審査や事務的手続きを行う研究協力者の確保が迅速に進まなかったが、2022年12月末にはプログラムシステムの調査実施施設での実装が完了し、遅れをほぼ取り戻すことができた。その後、試行を経て改築を行い、介入支援実施調査が2023年4月から開始に至っている。なお、研究①の先行していた調査対象者をヒストリカルコントロール群と位置づけ、介入検証デザインを群間比較できる見込みとなり、前後比較・観察研究よりもより信頼性のある研究デザインに計画修正する予定である。
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