研究課題/領域番号 |
23K21560
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補助金の研究課題番号 |
21H03260 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
石丸 美奈 千葉大学, 大学院看護学研究院, 教授 (70326114)
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研究分担者 |
牛尾 裕子 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00275322)
佐藤 太一 千葉大学, 大学院看護学研究院, 特任助教 (00983561)
鈴木 悟子 富山大学, 学術研究部医学系, 講師 (10780512)
岩瀬 靖子 千葉大学, 大学院看護学研究院, 講師 (20431736)
坂井 文乃 千葉大学, 大学院看護学研究院, 助教 (70835321)
井口 紗織 千葉大学, 運営基盤機構ダイバーシティ推進部門, 特任助教 (90758062)
小舘 尚文 北海道大学, 公共政策学連携研究部, センター研究員 (50396694)
諏訪 さゆり 千葉大学, 大学院看護学研究院, 教授 (30262182)
辻村 真由子 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (30514252)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | ケアリング・コミュニティ / 認知症を有する人 / 協働デザイン / ツール開発 / エンゲージメント / 検証 / ケアリングコミュニティ / ピア / ヘルシーエイジング / ウェルビーイング / 包括ケア |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ケアリング・コミュニティの概念を用いて、支援関係者や行政職員が、認知症を有する人との共生を目指した多様な主体による互助のある地域を協働デザインするためのツールを作成し、その有効性と実用性を検証することを目的とする。ケアリング・コミュニティとは、患者、市民、支援関係者、行政職の協働により患者自身のケア力を高めると共に、市民の支え合いを促し、その環境づくりをすることである。ツールとは、支援関係者や行政職員が、認知症を有する本人・家族、市民と共に用いるもので、漫画を用いた研修企画書、コミュニティの強みや課題を把握し、地域づくりの手がかりを見出すことを促すアセスメント指標である。
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研究実績の概要 |
1. ケアリングコミュニティの仮設モデルの生成:ケアリングコミュニティ(以下CC)を指向したアプローチの特性を明らかにすることを目的にスコーピングレビューを実施した。複数のデータベースを検索し、英語および日本語で発表された現実社会におけるCCを目指した活動プロセスの記載のある質的研究を採択した。記載内容からステークホルダー、イニシアチブ、理論的アプローチ、影響に関するデータを収集し、それぞれタイプ別に整理した。合計615の論文がスクリーニングされ23文献を分析対象とした(英語18報、日本語5報)。複数の利害関係者による集団的かつ循環的なプロセスであるCCのアプローチの仮設モデルを作成した。 2.仮設モデルの精錬のための事例調査:保健医療福祉介護の専門職者が、市民、そして(または)、認知症の人・家族と協働して計画した認知症との地域共生の地域づくりを志向した活動に焦点をあて、活動計画時の多様な参画者による協働の方法を明らかにし、仮説モデルを精錬することを目指した。認知症を有する人との地域共生の実現を目指し、2年以上継続、異なる複数の立場の者が進める地域づくり活動に携わる専門職者・行政職員、当事者と市民、地域資源関係者の内、協力の得られた人を対象に、インタビュー調査等を実施した(2021年度は7事例約50名)。 3.潜在的な共同研究先であるカナダ・ケベック州モントリオール大学病院の患者市民参画センター(以下、PPP)の研究グループとオンラインで意見交流を重ねた後に、現地で2つのグループインタビュー調査等を実施した。日本から住民リーダーも同伴したので、地区での自助・互助の地域づくりを目指した住民活動について現地公開セミナーで紹介し、アイルランド国立大学ダブリン校の共同研究者と共に意見交換をした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
カナダ現地調査の時期がずれたり、インタビュー調査のリクルートとデータ収集に予定より時間を要したりしたが、ある一定レベルの基準は達して計画を進捗させることができているため
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今後の研究の推進方策 |
1.引き続き、仮設モデルの精錬のための事例調査を積み重ね、ケアリングコミュニティ(以下CC)を指向したアプローチの特性を明らかにする。これらは論文化も進める。 2.ケアリングコミュニティは、世界中で推進されている包括ケアを具現化するものであるが、そのアプローチは、主体や市民と専門職との関係は、各国の文化や保健医療制度の影響を大いに受ける。CCアプローチの文化間の比較を通して、文化が異なってもCCアプローチを促進する要因や関与する人の属性や能力について検討を進める 3.多様なステークホルダーでCCの構築を促進するツールを開発する。
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