研究課題/領域番号 |
23K21576
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補助金の研究課題番号 |
21H03277 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 日本赤十字看護大学 |
研究代表者 |
石田 千絵 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (60363793)
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研究分担者 |
西田 志穂 日本赤十字看護大学, 看護学部, 講師 (00637530)
堀池 諒 大阪医科薬科大学, 看護学部, 助教 (00842056)
井口 理 日本赤十字看護大学, 看護学部, 准教授 (10513567)
菅野 太郎 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (60436524)
佐藤 太地 日本赤十字看護大学, 看護学部, 助教 (90965881)
吉田 悠 日本大学, 生産工学部, 講師 (30875224)
佐藤 潤 東京医療保健大学, 看護学部, 非常勤 (30448881)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2024年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | BCP/BCM / 訪問看護事業所 / 災害 / パンデミック / 健康危機管理 / BCP / BCM / 工学的手法 / ワークショップ / シミュレーション / 教育プログラム / 評価 / 教育シミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
訪問看護事業所は地域の防災力・レジリエンスに対して貢献できる可能性を有しているが、ライフライン途絶などからの事業復帰等の事業継続計画(BCP)や事業継続マネジメント/管理(BCM)に関わる要件は不明確である。さらに、災害対策が不十分な中、全国の半数が小規模事業所であることから、各々の努力では災害対策を充実させることは困難な状況にある。そこで本研究では、訪問看護事業所の災害時における事業継続計画(BCP)と事業継続マネジメント(BCM)の要件を整理し、妥当性のある要件を策定・評価したのち、実効性の高いシミュレーション教育研修プログラムを開発・評価し、全国の訪問看護事業所への普及を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究では4年間で、訪問看護事業所のBCP・BCMの要件を整理・策定し、訪問看護事業所のBCP・BCMの要件の妥当性を評価し、国際基準に基づく教育プログラムを開発及び評価・検証し、全国の事業所へ普及することを目的としている。当初の予定では、2年目となる2022年度は、災害時BCP・BCM評価の実施と教育プログラムの開発を目指すこととしていた。①訪問看護事業所の中でも教育的役割を担う事業所や自然災害の被災経験をもつ訪問看護事業所の管理者を対象として、訪問看護事業所における災害時BCP・BCMの要件枠組みを用いたインタビュー調査・分析、②全国の訪問看護事業所から無作為抽出した2000か所の事業所の管理者を対象とした無記名自記式質問紙調査で、訪問看護事業所における災害時BCP・BCMの要件の再整理と調査・分析、③国際基準に基づくシミュレーション教育プログラム案の作成の3つの視点で実施することが当初の計画であった。 2024年3月31日までに全ての訪問看護事業所でBCP策定及びBCMの施行が義務付けられたことを受け、計画的な研究手順の途中から研究成果を用いたBCP策定のための研修や成果物の公開を求められ、随時対応していたため、研究計画は一部修正しながらの実施となった。 ①は正式なインタビュー調査ではなく、研修を複数回開催するなかで、アクションリサーチの手法で、訪問看護事業所の管理者とBCP策定やBCMに関わる研修についてブラッシュアップできた。②では厚生労働省の枠組みを用いて、変化のステージモデルをもとに、管理者の意識とBCP策定やBCMの実施に関して調査を年度末に実施した。③は、国際基準に基づくシミュレーション教育の適合性を検討し、より適切な手法を導いた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2024(令和6)年3月31日までにすべての訪問看護事業所がBCP策定を行い、かつ、研修や訓練(シミュレーション)を通して、一度策定したBCPを見直す(BCM)ことが求められている。このような背景に基づき、訪問看護事業所のニーズに応じた研修や学会でのワークショップなどを実施し、より良いBCP策定の研修の在り方を検討した。これらの成果は、学会発表の他、研究論文、書籍やHP等を通じて公開した。さらに、工学的な手法で評価指標の検討とシミュレーションモデル案が作成できた。また、年度末に全国の訪問看護事業所を対象としたBCMにかかわる実態調査を始めることができた。さらに、シミュレーションの手法についても検討することができた。
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今後の研究の推進方策 |
①BCPの策定においては、工学的な手法で作成したBCP策定支援プログラムをさらに詳細化させたものを仕上げていく。同時に、BCP策定の簡易版を作成し、訪問看護事業所に応じたニーズ対応ができるような仕組みをつくる。②調査結果は次年度前期に分析する予定である。結果に応じて、BCPの評価やBCMの方法についても検討していく。③当初計画していた国際基準に基づく教育シミュレーションが、本研究のBCP作成プログラムを実施・評価するための手法として適さないことが明らかになったため、新たな実施・評価に関わるシミュレーション方法を検討する必要が生じた。発災後の初動体制や発災後3日までの超急性期については、地理情報システム(GIS:Geographic Information System、以下GISとする)が有用であることが分かったため、次年度からGISを専門とする研究者を本研究チームに迎えることとした。
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