研究課題/領域番号 |
23K21587
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補助金の研究課題番号 |
21H03292 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
山田 崇史 札幌医科大学, 保健医療学部, 准教授 (50583176)
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研究分担者 |
渡邊 大輝 大阪体育大学, 体育学部, 助手 (30823281)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2024年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
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キーワード | 特発性炎症性ミオパチー / 神経-筋電気刺激 / 高強度間欠的運動 / PGC-1α / 運動処方 / 神経筋電気刺激 |
研究開始時の研究の概要 |
特発性炎症性ミオパチー(IIM)は,速筋線維の機能低下を特徴とする自己免疫疾患である.IIM患者では,症状の悪化を恐れるあまり積極的な運動処方が避けられてきたが,高強度の運動が,疾患活動性を抑制し筋機能を改善することが報告され注目を集めている.そこで,本研究では,IIMに対する運動処方の具体的方略の策定を目途に,速筋線維の動員に有利である高強度間欠的運動ならびに神経-筋電気刺激療法に着目し,橋渡し研究を推進することで,基盤となる科学的根拠を提供する.
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研究実績の概要 |
本研究の全体構想は,特発性炎症性ミオパチーに対する安全で効果的な運動処方の基盤創出である.2021年度には,課題1「高強度間欠的運動の神経-筋電気刺激への応用と作用メカニズム解明」として,正常マウスに対する神経-筋電気刺激(ES)を用いた間欠的運動(IT)の効果を検証した.その研究成果を踏まえ,2022年度では,課題2「特発性炎症性ミオパチー(IIM)に対する高強度間欠的運動の効果検証」を実施した.8週齢のBALB/c系雌性マウスを対照(CNT)群,EAM群,EAMにHIITを負荷するEAM+HIIT群に分けた.EAMマウスは,ラットミオシンとフロイント完全アジュバントを含む混合物を1週間おきに3回投与することで作成した.HIITは,麻酔下にて神経筋電気刺激を用い, EAM 惹起後2日に1回の頻度で4週間あるいは単回,足関節底屈筋に対し負荷した.EAM群では筋持久力の低下が,クエン酸合成酵素およびシトクロムcオキシダーゼ活性の低下と小胞体(ER)ストレスタンパク質の増加を伴っていた.一方,4週間のHIITは,EAMに伴うこれらの変化をすべて改善するとともに,ミトコンドリア生合成の主要な制御因子であるPGC-1αおよびミトコンドリア呼吸鎖複合体I,III,IVの発現量を増大させた.さらに,EAM筋では,単回のHIITによってPGC-1αの転写制御因子(AMPK,ACC,p38 MAPK)のリン酸化が生じた.したがって,HIITは,ERストレスによるミトコンドリア機能障害を改善するとともに,ミトコンドリア生合成を促進することで,IIM患者の筋持久力を安全に改善する可能性が示唆された.これらの知見をもとに,共同研究先であるカロリンスカ研究所およびその附属病院において,IIM患者に対するITの効果検証にも着手した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度には,当初の予定通り,特発性炎症性ミオパチー(IIM)マウスにおいて,神経筋電気刺激を用いたITの効果と,その作用メカニズムを明らかにすることができた.また,これらの知見をもとに,臨床研究に着手することができた.当初予定していたPGC-1α欠損マウスを用いた効果メカニズムの検討に関しては,動物の繁殖がうまく行かず実施できていないが,2022年度に実施する予定であった主要な実験に関しては着実に遂行し,予想通りの研究成果を得ることができたことから,現在までの達成度として,おおむね順調に進展していると判断した.
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今後の研究の推進方策 |
当初の予定通り,2023年度には,課題3「特発性炎症性ミオパチー(IIM)に対する高強度間欠的運動の作用メカニズム解明」に関して,実験動物モデルを用い引き続き検討を行う.また,IIMモデル動物におけるポジティブな結果をもとに,共同研究先であるカロリンスカ研究所およびその附属病院において,IIM患者に対するITの効果検証に関して引き続き継続する予定である.
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