研究課題/領域番号 |
23K21599
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補助金の研究課題番号 |
21H03320 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
近田 彰治 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (80598227)
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研究分担者 |
若原 卓 同志社大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (20508288)
平島 雅也 国立研究開発法人情報通信研究機構, 未来ICT研究所脳情報通信融合研究センター, 研究マネージャー (20541949)
大竹 義人 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (80349563)
佐原 亘 大阪大学, 医学部附属病院, 特任講師(常勤) (80706391)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2024年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 筋形状 / 骨形状 / 人工知能 / 筋骨格モデル / MRI / 筋骨格シミュレーション / バイオメカニクス |
研究開始時の研究の概要 |
核磁気共鳴画像(MRI)をもとに、全身の筋骨格形状データベースを構築することを目的とする。筋形状は、個人の特徴だけでなく、撮影姿勢の違いによる変形が混入するという問題が存在する。本研究では「標準姿勢」という概念を導入し、全対象者のデータを「標準姿勢」に戻す手法を開発し、姿勢の違いが補正されたデータベースを構築する。人体形状の表現には、どの個体も同数の同じ点群構成で表現する「相同モデリング」を採用し、統計形状モデルの獲得を目指す。統計形状モデルを用いて部分的な形状データから統計的推論によって全体形状を復元する技術を開発し、過去に世界中で計測されてきた膨大な断片データを活用する枠組みを構築する。
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研究実績の概要 |
本研究課題は、核磁気共鳴画像(MRI)をもとに全身の筋骨格形状データベースを構築することを目的としている。人体形状の表現には、どの個体も同数の同じ点群構成で表現する「相同モデリング」を採用し、統計形状モデルの獲得を目指す。統計形状モデルを用いて部分的な形状データから統計的推論によって全体形状を復元する技術を開発し、過去に世界中で計測されてきた膨大な断片データを活用する枠組みを構築する。 本年度は、これまでに収集されたMRIデータに対して昨年度までに学習データの整備を行った筋骨格系領域の自動抽出を行う人工知能を用いた領域抽出と、どの個体も同数の同じ点群構成で表現する「相同モデリング」を行った。その結果、健康成人男性約80名の上肢・下肢の筋骨格系の形状を相同モデルとして表現することができ、「平均モデル」と形状の分散を表現する「統計形状モデル」を構築することができた。また、身長、体重、BMIといった形態測定データから、部分最小二乗回帰を用いて筋骨格形状を推定することが可能となった。この結果は、MRI撮像ができない場合でも、簡易的な測定データから個別化筋骨格モデルを構築できる可能性を示している。 また、筋の起始・停止といった関節周りの箇所は全身撮影を目的とした画像では解像度が十分でない。関節周りを対象として高解像度で撮影もこれまで実施してきたため、高解像度画像を用いた学習データの整備を、専門的知識を有する研究補助者を雇用することで進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題の重要なテーマである「相同モデリング」を上肢・下肢の筋骨格系に対して実施することができた。相同モデリングによって、筋骨格系の統計形状モデルを構築することができた。また、昨年度に実施した、領域抽出を簡易化するツールの開発に関する論文を投稿したことに加え、筋骨格形状に関するデータベース論文の執筆も進めることができており、次年度に投稿できる予定である。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題は次年度が最終年度であり、これまでに実施してきた研究の成果公表(論文化、学会発表)を進める。また、本研究で取得したデータは若年成人男性に偏っており、データベースの汎用性を高めるために中高齢者を対象としたデータ収集を継続的に実施していく。関節周りの高解像度な学習データの整備も順調に進んでおり、次年度中には終了可能であるため、筋骨格系の領域抽出の高精度化を図る。現状では、個人間の撮影時の姿勢の違いまでを補正したデータベースの構築には至っていないため、自動領域抽出と相同モデリングを得て個別化筋骨格モデルを用いたシミュレーションによって、姿勢の違いが補正されたデータベースの構築も目指す。
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