研究課題/領域番号 |
23K21601
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補助金の研究課題番号 |
21H03323 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
塗木 淳夫 鹿児島大学, 総合科学域総合教育学系, 准教授 (50336319)
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研究分担者 |
高橋 恭平 熊本学園大学, 社会福祉学部, 講師 (20585492)
佐藤 大輔 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 教授 (60544393)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2021年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
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キーワード | オープンスキル / ハプティック技術 / 仮想現実 / 経頭蓋磁気刺激法 / OSスポーツ / CSスポーツ / 共同作業 / 運動の予測 / 飛球予測 / 経頭蓋磁気刺激 / 触力覚 / 筋力調整 / TMS / クローズドスキル / VR / 触力覚技術 / 共同行為 |
研究開始時の研究の概要 |
アスリートのオープンスキル(OS)とクローズドスキル(CS)を評価するために、運動の協調能力を重視したシステム開発を行い、競技特性に基づく協調力と予測力の差を運動学と神経生理学で解明することを目指す。触力覚技術により感覚・運動情報を制御できるシステムは、アスリートの評価や特徴抽出に有用である。 プロジェクトは以下を含む:①触力覚技術を用いた運動スキル評価システムの開発、②OSとCS競技者の予測力・協調力を運動学的、神経生理学的に計測、③多変量解析を用いた予測力・協調力の解析。
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研究実績の概要 |
本研究は、アスリートのオープンスキル(OS)とクローズドスキル(CS)を評価する新システムの開発と、それを通じた競技特性に基づく協調力と予測力の差異の運動学的および神経生理学的解明を目指す。この研究では、VR・触力覚技術を活用した感覚・運動情報の統制が可能な実験システムを用い、アスリートの評価に有用なデータを取得している。具体的には、運動学的計測実験にて協調作業のパフォーマンスを測定し、視線検出実験で作業空間における視線の動きを追跡、運動予測に関する測定を行った。さらに、神経生理学的手法による運動皮質の興奮性・抑制性の評価を行い、運動中の中枢神経系の反応を解析している。 具体的には、触力覚技術を活用した協調作業が可能な運動スキル評価用システムを用いたOS競技者とCS競技者の協調力の運動学的計測と神経生理学的計測を行った。さらに、VR空間上での飛球に対するOS競技者とCS競技者の運動予測や捕球力、他プレイヤーの位置記憶などの違いについても計測することができた。 本年度の研究結果からは、OS競技者は運動予測、運動記憶、協調作業の正確性や力の補完力において高い調整能力を持つことが予想され、これらの選手は時空間的に他者や物体の動きを予測する能力に優れていることが示唆された。また、これらの選手は運動を調整する能力が顕著であり、運動野皮質内の抑制性が高い可能性があることが神経生理学的な観点からも支持される。 これらの知見は、アスリートの選抜や育成における科学的アプローチの基礎を提供し、将来有望なタレントの発掘と運動スキルに基づいた特徴抽出のための具体的な方法論を開発するための重要なステップとなる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験が当初の予定より順調に進んでおり、外部での報告も予定以上に成果を残すことができている。
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今後の研究の推進方策 |
OSスポーツ群とCSスポーツ群のスポーツの種類を増やすことも考慮に入れたい。また、5年度において実験で補足したい追試実験を実施する予定である。VR環境を用いた実験システムの改良についても検討していきたい。経頭蓋磁気刺激法を用いた、運動皮質の興奮性・抑制性の神経活動の調査についても実験を深めたい。学会発表、論文執筆も積極的に取り組みたい。
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