研究課題/領域番号 |
23K21609
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補助金の研究課題番号 |
21H03338 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター |
研究代表者 |
清水 和弘 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学研究部門, 副主任研究員 (00508286)
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研究分担者 |
下山 寛之 筑波大学, 体育系, 助教 (80760652)
花岡 裕吉 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学研究部門, 研究員 (80783787)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2024年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | コンディショニング / 時計遺伝子 / 概日リズム / 炎症 / アスリート / 疲労 / 運動 / 時計タンパク / 免疫 / 免疫機能 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,唾液中の時計タンパク(時計遺伝子由来のタンパク)による疲労・概日リズムの新規評価法および対処法を確立するため,次の検討を行う.①運動負荷に対する唾液中時計タンパクと疲労関連指標(炎症誘発に関わる単球の時計遺伝子,主観的疲労感,運動能力等)の応答性の関係の検討,②運動による時計遺伝子リズムの乱れに対する対処法(乳酸菌の抗炎症効果)の検討,③唾液中時計タンパクの簡易測定チップの開発,④測定チップを用いた疲労・概日リズムの観察.
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研究実績の概要 |
アスリートが日常行う運動は過度になるとパフォーマンスの低下や慢性疲労、免疫抑制を招く。またアスリートは海外遠征が多く、時差による概日リズムの乱れが疲労を招くことも問題となっている。時計遺伝子は概日リズムを形成し、疲労発生や免疫応答に関与すると考えられている。我々は非侵襲かつ簡便に採取できる唾液を用いて、コア時計遺伝子のbmal1由来の時計タンパクBMAL1が形成する概日リズムが一過性の高強度運動で失調し、継続的な高強度運動でその失調が慢性的になることを明らかにした。唾液中時計遺伝子は唾液腺由来であり、中枢時計遺伝子動態ともリンクするため、唾液中時計タンパクによる概日リズムの評価ができる可能性がある。しかし、唾液中時計タンパクと疲労との関係は未だ不明である。本研究では、唾液中の時計遺伝子由来である時計タンパクを用いたコンディション評価プログラムについて検討することを目的とした。2023年度は、①日常のトレーニングが時計タンパクが形成する概日リズムに及ぼす影響について、②抗炎症作用を持つ乳酸菌の摂取がトレーニングを継続するアスリートの時計タンパク応答に及ぼす影響について検討した。①については、大学体育会に所属する男子学生24名を対象とし、1週間のスポーツ活動と休養のサイクルが同一の時期の4週間を研究期間とし、1週目、2週目、3週目、4週目のオフ日の朝(7:30)、昼(13:30)、夜(19:30)、翌日の朝(7:30)に唾液と血液の採取を行った。唾液分泌量についてそれぞれの週における日内変動は認められなかった。②については、大学体育会に所属する男子学生17名(乳酸菌摂取群9名、摂取なし群8名)を対象とした。摂取群は乳酸菌を5週間摂取した。摂取前および摂取4週間後に唾液を採取した。唾液分泌量の変動は認められなかった。①および②ともに唾液中時計タンパクの解析を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の想定に反し、時計タンパクの測定チップの作成・検証に必要な抗体について、製造業者の製造遅延に伴う在庫不足により、納期が遅延することが判明した。当該抗体が納品されるまで、測定チップの作成・検証の開始が4ヶ月遅延することになった。
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今後の研究の推進方策 |
試薬が納品され次第、早急に測定チップの作成を進める。
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