研究課題/領域番号 |
23K21691
|
補助金の研究課題番号 |
21H03488 (2021-2023)
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
|
研究機関 | 大阪産業大学 |
研究代表者 |
中山 雅人 大阪産業大学, デザイン工学部, 教授 (90511056)
|
研究分担者 |
高橋 徹 大阪産業大学, デザイン工学部, 教授 (30419494)
西浦 敬信 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (70343275)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2024年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
|
キーワード | 音響テレイグジスタンス / 音像ホログラフィ / パラメトリックスピーカ / 光レーザマイクロホン / マイクロホンアレー |
研究開始時の研究の概要 |
パラメトリックスピーカ(超音波スピーカ)と通常のスピーカを組み合わせることで,空中に見えない音源(音像)を作り出す技術である錯覚型音像ホログラフィを活用し,現実空間に仮想的な音源(音像)を融合させたMR(複合現実感)が体験できる.これを遠方地と相互にリアルタイムで運用することで,世界初の音響テレイグジスタンスに挑戦する.相互の音情報の取得には,現実空間の話者や環境音の収音が必要となるため,ビジュアルマイクロホン,マイクロホンアレー技術を活用する.
|
研究実績の概要 |
本研究課題では,離れた空間にある音源をピンスポット集音し,それを現実空間に仮想音源としてリアルタイムで相互に重ね合わせる世界初の音響テレイグジスタンスに挑戦している.加えて,音像ホログラフィをさらに発展させ,従来のサラウンドシステムとパラメトリックスピーカを組み合わせた,聴覚の錯覚現象に基づく,次世代の仮想音源再生技術(錯覚型音像ホログラフィ)にも挑戦し,音響テレイグジスタンスシステムの総合開発を試みている.本研究を推進するために,以下の3つの点を明らかにする計画で研究を遂行している. (A) 次世代3次元音響システム(音環境の再合成):音オブジェクトの方位に加えて距離も制御可能な錯覚型音像ホログラフィの開発 (B) ピンスポット/エリア集音システム(音環境の集音・分析):音オブジェクトを選択的に集音可能なピンスポット/エリア集音システムの開発 (C) 音響テレイグジスタンスシステムの総合開発:(A)と(B)を統合した音響テレイグジスタンスシステムの開発 2023年度では,次世代3次元音響システムとピンスポット/エリア集音システムの実現に向けて様々な基盤研究を継続して実施し,本研究課題の達成に必要な音響実験用の簡易スタジオにおけるシステム開発と実験を行った.さらに,次のステージを見据えた研究の発展に向けて,不快感低減・快音化,超音波ハプティクスなどの研究にも挑戦した. 各研究課題の研究成果として,論文2編(音像ホログラフィ,光レーザマイクロホン),査読付き国際会議プロシーディングス3編(超音波ハプティクス,マイクロホンアレー,パラメトリックスピーカ),信学技報1編(マイクロホンアレー),国際会議発表4件(マイクロホンアレー,快音化,パラメトリックスピーカ),国内学会発表15件の研究成果が得られた.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
各研究課題の要素研究に関して,十分な研究成果が得られていることから,おおむね順調に進展していると判断する.音響実験用の簡易スタジオが完成し,音響テレイグジスタンスシステムの開発と実験も着実に進んでいる.それ以外では,研究課題で設定したマイルストーンを着実に実行できており,その上で,研究課題に付随する様々な基盤研究を遂行できた.また,不快感低減・快音化と超音波ハプティクスの研究にも着手し,その研究成果が得られた.
|
今後の研究の推進方策 |
最終年度である2024年度では,音響実験用の簡易スタジオにおいて,音響テレイグジスタンスシステムの完成を目指し,開発と実験を継続する.2024年度内には,システムを完成させ,その研究成果をとりまとめる計画である.また,各研究課題の要素研究も継続して実施し,研究基盤のさらなる充実を目指したい.次のステージを見据えた研究の発展に向けて,音楽理論を活用した快音化の研究,超音波ハプティクスを用いた触覚ディスプレイを活用する研究についても継続して取り組みたい.
|