研究課題/領域番号 |
23K21731
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補助金の研究課題番号 |
21H03562 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62030:学習支援システム関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤本 徹 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 准教授 (60589323)
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研究分担者 |
坂井 裕紀 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 特任研究員 (50848405)
坂本 一憲 早稲田大学, グリーン・コンピューティング・システム研究機構, 客員主任研究員(研究院客員准教授) (60609139)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2024年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
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キーワード | オンライン学習 / 学習エンゲージメント / ゲーミフィケーション / ゲーミフィケー ション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,疲労感や単調さなどのさまざまな要因で学習継続が阻害されやすいオンライン学習の環境下において,学習への関心や意欲を高めることに焦点を当てたゲーミフィケーションの手法を取り入れることで学習継続につながる経路を増やし,学習参加の度合いを高め、学習継続を支援する方法を開発する。既存の方法では学習から脱落しやすい学習者への「学習継続のセーフティネット」の実装を加速させ,学習意欲の維持が困難で孤立しやすい学習者への学習継続支援や,魅力あるオンライン学習環境の開発に貢献する。
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研究実績の概要 |
本研究で取り組んでいる研究課題である「(1)学習者の状態を把握するために取得する学習者属性アセスメントの開発」、「(2)行動的・感情的・認知的エンゲージメントにそれぞれ対応するゲームデザイン要素を取り入れたエンゲージメント向上方法,評価方法の開発」、「(3)システム上で学習行動データの収集・分析するための学習状況モニタリングエンジンの開発」のそれぞれについて、継続して調査や設計、開発を進めた。 具体的には、(1)学習者属性アセスメントとして、前年度から継続して取り組んでいるゲーミフィケーションユーザータイプ判定尺度を用いた調査を実施した。このアセスメントツールを用いて収集した属性データをもとに学習者をタイプ別にグループ分けすることで、異なるゲーム要素を含む学習課題への反応の違いを把握することができるようになった。 (2)ゲームデザイン要素を取り入れたエンゲージメント向上方法として、ゲーム的な参加を促す教示文と通常の学習課題の教示文を比較した実験を行い、ユーザータイプごとのゲーム的な参加促進の影響を評価した。 (3)学習行動データの収集・分析するための学習状況モニタリングを可能とするMoodleベースのオンライン学習環境の構築を行った。学習環境に実装するモジュールの仕様検討を行い、実装可能で有効なゲーム要素を検討した。属性アセスメントとして、ゲーミフィケーションユーザータイプの属性データに基づいて、学習活動時に提示する教示や課題を個別化するモデルの検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度の計画に基づき、「(1)学習者の状態を把握するために取得する学習者属性アセスメントの開発」、「(2)行動的・感情的・認知的エンゲージメントにそれぞれ対応するゲームデザイン要素を取り入れたエンゲージメント向上方法,評価方法の開発」、「(3)システム上で学習行動データの収集・分析するための学習状況モニタリングエンジンの開発」のそれぞれについて、継続して調査や設計、開発を進めることができたことから、おおむね計画通り進捗していると評価できる。
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今後の研究の推進方策 |
当面の課題として、開発した学習者属性アセスメントのための属性診断システムを用いた実証実験の実施、取得した学習者の属性データと学習行動データの分析、学習者の状態に応じた支援的介入が可能な実験環境の整備を進める。本研究実施のために構築したMoodleベースの学習管理システムを実験環境とし、学習者の学習状況に応じてエンゲージメント向上のための支援的介入を行うためのシステムモジュールの開発を進める。これにより、本研究が目指した、学習者の状況に即して行動的・感情的・認知的エンゲージメントのそれぞれに対応するゲーミフィケーション要素による介入の仕組みのシステムへの実装が可能となる。システム開発と並行して、構築した実験環境で使用する学習コンテンツの開発を行い、年度後半に試行的な実証実験を行う。
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