研究課題/領域番号 |
23K21734
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補助金の研究課題番号 |
21H03567 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62030:学習支援システム関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2024) 大阪府立大学 (2021) |
研究代表者 |
瀬田 和久 大阪公立大学, 大学院情報学研究科, 教授 (50304051)
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研究分担者 |
小尻 智子 関西大学, システム理工学部, 教授 (40362298)
林 佑樹 大阪公立大学, 大学院情報学研究科, 准教授 (40633524)
田中 孝治 金沢工業大学, 情報フロンティア学部, 准教授 (60583672)
池田 満 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (80212786)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2024年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | メタ学習 / プレゼンテーション / 理解状態評価の厳格化 / メタ学習に対する自己効力感の向上 / 学習スキル開発 / 学習スキル / セマンティクスアウェアな学習教材 / セマンティクスアウェアな教材 / メタ認知 / 問い設定スキル |
研究開始時の研究の概要 |
前年度に行ったメタ認知知識の発見的学びを促す教育実践プログラムの実証検証により,本学習プログラムにより良好なメタ学習効果が得られることが示唆された.これにもとづいて今年度は,知的支援機能の洗練を図る.より具体的には,技術領域を対象としたメタ認知知識の概念峻別(セマンティックWeb技術を対象としたメタ認知知識の汎化による技術領域に共通するメタ認知知識の体系化)を行い,これをシステムに組み入れることでメタ学習過程の知的支援機能の洗練を図る.さらに,メタ認知知識の獲得による自己評価基準(メタ認知モニタリング)の厳格化と自己効力感(メタ認知コントロール)の向上に対する肯定的作用について精緻に検証する.
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研究実績の概要 |
学習方略に関わるメタ認知的知識が,深い処理方略と学習の持続性,長期的動機付けに促進的影響を与えることが明らかになっている.一方,その習得に必要な 支援は学習者毎の個別性が高く形式知化も難しい.したがって,特定の短期的な学習文脈で学習者が設定した問いの内容に基づいたメタ認知知識の発見的学びとその適応的支援(ミクロループ)と,さまざまな技術を対象とした長期的な学習実践において習得したメタ認知知識の効果と成長を実感できる学習場(マクロループ)を形成することが望ましい. マクロループは場当たり的なものでなく,メタ認知知識の構成的学びを目的とした研修プログラムのデザイン指針の概念化とこれに基づく系統的なものである必要がある.こうしたことから,技術領域の学びを対象としたメタ認知知識の構成プログラムのデザイン原則の概念化と,これに基づいた3段階からなる研修プログラム,学習教材,メタ認知知識構成課題と語彙,抽象化活動の設計および内省課題(メタ学習ポートフォリオ)の設計をこれまで行った.本年度は,これまでに開発した問い概念とその設定行為を定義した学習スキルオントロジーを前提としたメタ学習プログラムの実践を行い,その有用性を確認した.そして,本メタ学習プログラムが,(1)大学生を対象にして実践可能であること,(2)メタ学習の前提となる理解深化を促すこと,(3)その学習経験から,学習トピック固有メタ認知知識,技術領域固有メタ認知知識へと段階的に抽象化・汎化することで,メタ認知知識を発見的に構成できること,(4)自己の理解状態の評価基準の厳格化と自己効力感の向上を促すこと,(5)プログラム終了後もメタ学習意識が持続し得ることの示唆を得た.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
学習方略に関わるメタ認知知識を習得させるためのセマンティクスアウェアな学習教材とこれに基づく研修プログラムの実践可能性が確認でき.さらに,メタ学習効果に肯定的な知見が得られたため.
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今後の研究の推進方策 |
学習方略に関わるメタ認知的知識が,深い処理方略と学習の持続性,長期的動機付けに促進的影響を与えることが明らかになっている.一方,その習得に必要な 支援は学習者毎の個別性が高い.したがって,特定の短期的な学習文脈で学習者が設定した問いの内容に基づいたメタ認知知識の発見的学びとその適応的支援(ミクロループ)と,さまざまな技術を対象とした長期的な学習実践において習得したメタ認知知識の効果と成長を実感できる学習場(マクロループ)を系統的に形成できることが望ましい.マクロループは場当たり的に形成するのではなく,メタ認知知識の構成的学びを目的とした研修プログラムの洗練と詳細評価を行うことで系統的に形成していく必要がある.したがって,これまで得られた成果を礎に,領域横断展開するためのオントロジーの精査とそれをシステムに組み込むことでの支援機能の充実を図る.また,学習者の成長過程を精緻にモデル化するための構成概念を明らかにしていく.
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