研究課題/領域番号 |
23K21753
|
補助金の研究課題番号 |
21H03602 (2021-2023)
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63030:化学物質影響関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
渡辺 肇 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (80212322)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2025年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2024年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
|
キーワード | ミジンコ / 機械学習 / 画像処理 / 遺伝子編集 / 化学物質影響 / 環境影響 |
研究開始時の研究の概要 |
従来の化学物質影響評価法の効率化を目指して①機械学習を導入した画像解析による化学物質影響評価法の確立と②CIRSPRによる遺伝子編集技術を用いた作用メカニズムへのアプローチ法を確立し、相互に利用することでより的確な化学物質影響評価系の構築を目指す。社会全体がSociety5.0へ向かっていく中で、化学物質影響評価においても積極的にAIによる機械学習などを取り入れた試験法の確立を目指す。
|
研究実績の概要 |
本研究では従来の化学物質影響評価法を脱却し時代に即した評価法を確立するために、近年急速に進展している2つの技術、機械学習による画像処理と遺伝子編集技術を環境指標生物であるミジンコに利用した化学物質影響評価法の基盤構築をすすめている。 ミジンコは研究室で長年維持しているDaphnia magnaを用いている。この系統は国立環境研究所で維持されていたNIESクローン由来であり、ゲノム情報も取得済みである。飼育条件は基本的にOECDテストガイドライン202の「ミジンコ急性遊泳阻害試験」に準拠して行い、必要に応じて餌として用いているクロレラの量を変化させ、意図的に大きさの異なるミジンコを作製した。チャンバー内で遊泳するミジンコの画像をカメラでそのままライブイメージとして取得し画像解析を行うことで成長速度、生存率、産仔数、脱皮間隔行動解析の評価項目についての情報を抽出した。特に重要なアプローチとして,あらかじめサイズを測定したミジンコをチャンバー内で遊泳させ,イメージを取得した。サイズをすでに測定したミジンコを遊泳させ教師データとして用いることにより,ライブイメージング画像からのミジンコのサイズを推定した。サイズ測定にあたっては、ミジンコの形状を学習させる必要があるが、この学習方法(ミジンコの画像のポイントの指定方法)などについても検討を加え、効率的な学習が可能な手法を見出した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験材料となるミジンコの生育不良に起因して、一時期遅れが生じていたが、その後は予定通りに進捗している。
|
今後の研究の推進方策 |
画像処理によるサイズ推定は計画どおり進んでいることから、重要なパラメータの1つである脱皮間隔についてのアプローチも進める。脱皮間隔については、ミジンコの遊泳のパワースペクトルが通常ピンクノイズを示すことを利用し、経時的なパワースペクトル解析を行う。脱皮時に通常の遊泳ができなくなり変化するパワースペクトルを検出するための手法の開発も進め、適宜遺伝子編集ミジンコを利用する。
|