研究課題/領域番号 |
23K21754
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補助金の研究課題番号 |
21H03605 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63030:化学物質影響関連
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
大浦 健 名城大学, 農学部, 教授 (60315851)
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研究分担者 |
新妻 靖章 名城大学, 農学部, 教授 (00387763)
グルゲ キールティ・シリ 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 動物衛生研究部門, グループ長補佐 (50391446)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2024年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | ハロミックスPAHs / ハロゲン化PAHs / 環境動態 / 生体影響 / 光安定性 / 光分解 / 環境動態解析 / PAHs / 発生源解析 / 未規制物質 / HaloSeeker / 有機ハロゲン化合物 / 発生源 / ハロミックス / 塩素化PAHs / 臭素化PAHs / 生体影響評価 |
研究開始時の研究の概要 |
ハロミックスPAHsの生体内蓄積能ならびに毒性影響を評価する。
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研究実績の概要 |
前年度に実施したハロミックスPAHsのノンターゲット分析から3環系PAHsのハロミックスの存在が確認されたため、本年度はアントラセンを母核としたハロミックスの合成を行い、標準物質と使用できる純度まで精製を行った。さらに、ハロミックスPAHsの環境動態解析として、本年度はCl/Br-pyreneの光安定性試験を実施した。光分解試験は反応性の低いシクロヘキサンを溶媒に選択し、太陽光に近い連続スペクトルを放出するキセノンランプを光源に用いることにより光分解反応、光分解生成物の比較を行った。その結果、Cl/Br-Pyをはじめとするpyrene誘導体物質の光分解反応は一次反応速度式に従い進行することが明らかとなった。Cl/Br-Pyの光分解速度定数は0.162と算出され、親PAHであるPyと比較して約3倍高い光分解速度であった。また、この実験で新たにCl2PyおよびBr2Pyの光分解による速度論解析の結果が示されたことから、臭素化pyreneは塩素化pyreneと比較すると、迅速に光分解が進行することが示された。つまり、臭素化pyreneの光安定性は相対的に低いことが分かる。さらに、各pyrene誘導体の光分解生成物について同定を行ったところ、Pyは溶存酸素による酸化を伴う光分解が進行することが示唆された。また、ClPyおよびBrPyの光分解生成物として、いずれも母核であるPyが確認された。一方、分解物中のPyの割合から、ClPyにおける主反応は脱塩素反応ではないことが示唆され、一方でBrPyにおける主反応は脱臭素反応であることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度の示した研究の推進方策通りに研究を実施し、期待通りのの成果が得られたため。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題は次年度が最終年度であるため、ハロミックスPAHsの毒性評価を実施し、環境濃度と相対毒性強度からハロミックスPAHsの暴露リスクを試算する。
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