研究課題/領域番号 |
23K21805
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補助金の研究課題番号 |
21H03704 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
日下 渉 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (80536590)
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研究分担者 |
伊賀 司 名古屋大学, アジアサテライトキャンパス学院(国際開発), 特任准教授 (00608185)
佐々木 拓雄 久留米大学, 法学部, 教授 (10461469)
片岡 樹 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (10513517)
金 悠進 東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 講師 (20885975)
清水 展 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 連携教授 (70126085)
田村 慶子 北九州市立大学, 法学部, 特別研究員 (90197575)
白石 奈津子 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 講師 (90875460)
西尾 善太 立命館大学, 衣笠総合研究機構, 特別研究員(PD) (30911820)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
10,920千円 (直接経費: 8,400千円、間接経費: 2,520千円)
2024年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 東南アジア / 自由民主主義 / 新自由主義 / 文化と政治 / 新興中間層 / 自由民主義 / 進行中間層 / 道徳政治 / 文化 |
研究開始時の研究の概要 |
フィリピン、インドネシア、タイ、シンガポール、マレーシアを取り上げて、東南アジアにおける自由民主主義の特徴と動態を、政治学者と文化人類学者の協働により、「文化」という視点から解釈学的に分析する。
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研究実績の概要 |
研究代表者は、分担者の西尾らと協働して刊行した『現代フィリピンの地殻変動:新自由主義の深化・政治制度の近代化・親密性の歪み』(花伝社、2022年)の知見をさらに深めるべく、本書への批判やフィードバックと対話する作業を行った。本書の合評会を早稲田大学で開催し、筑波大学で行われた東南アジア学会でパネルを企画した。またフィリピンでフィールド調査を行い、過去20年で社会上昇を経験しつつある貧困世帯出身者に関する調査を行った。その結果、同じ家族出身でもキョウダイ間でかなり不均等なキャリアが形成されており、家族間のレシポロシティが歪になってきていることを理解できた。 研究分担者も、各地域で充実したフィールド調査を行った。伊賀司は、UMNOに着目して、2018年以降のマレーシア政治が不安定化した要因を分析した。金悠進は、ジョグジャカルタとジャカルタにおける文化実践の政治的背景について2つの論考を発表し、国際学会において音楽が果たす政治的役割について発表した。片岡樹は、2023年総選挙後のタイ政治社会の動向について、主に北部山地を中心に情報収集に努め、そこからは前進党の北部での躍進に山地少数民族の役割が大きく関与している可能性を明らかにした。田村慶子は、シンガポールの権威主義体制の行方を考える視点の1つとして、2023年9月の民選大統領選挙での争点と有権者の投票行動を現地で観察、現地のジャーナリストや研究者と意見交換を行い、その結果を基に権威主義体制の今後と変動要因を分析した。佐々木拓雄は、インドネシアにおいてデモクラシーの存続に不可欠な「宗教間調和」をめぐる思想を理解・紹介した。清水展は、バギオ市で先住民アートに関する調査と、サンバレス州でアエタ被災者の現況に関する調査を行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ようやくコロナ禍で導入された諸制限が撤廃され、本格的なフィールド調査を実施できるようになった。しかし、過去2年の遅れを取り戻すには至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
今年度に各自が各国で行ったフィールド調査の結果をまとめて持ち寄り、既に行った文献研究を踏まえて、新たな議論を組み立てていく。そのために、研究会の実施とそこでの議論を重視したい。
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