研究課題/領域番号 |
23K21809
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補助金の研究課題番号 |
21H03710 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 神田外語大学 |
研究代表者 |
鈴木 健太 神田外語大学, グローバル・リベラルアーツ学部, 准教授 (00749062)
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研究分担者 |
奥 彩子 共立女子大学, 文芸学部, 教授 (90513169)
ボシティアン ベルタラニチュ 城西大学, 現代政策学部, 准教授 (80752120)
長 有紀枝 立教大学, 21世紀社会デザイン研究科, 教授 (10552432)
上畑 史 大学共同利用機関法人 人間文化研究機構本部, 人間文化研究創発センター, 研究員 (60827864)
門間 卓也 愛知学院大学, 文学部, 准教授 (90868291)
柴 宜弘 城西国際大学, 国際アドミニストレーション研究科, 特任教授 (50187390)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2025年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2024年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | ユーゴスラヴィア / 民族 / 文化 / 紛争 / トランスナショナル / 地域 / トランスナショナリズム |
研究開始時の研究の概要 |
かつてユーゴスラヴィアを構成した地域において、民族中心的な考え方とは別に、民族を超えた関係がどのように現れ、いかなる文化空間を形成しているかについて検討する。とりわけ1990年代の紛争後から現在までのこの30年に焦点を当てる。歴史学、文学、文化研究、国際関係論などの複数の学問分野から学際的に検討を進め、民族を超える諸事象の動態とメカニズムについて総合的な考察を行う。
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研究実績の概要 |
3年次の中間年度にあたる本年度は、主として、本研究課題の中核である具体的検討課題(C)「ポスト・ユーゴスラヴィア期(1991年~現在)」について、前年度までの取り組みを踏まえつつ、研究組織の各メンバーがそれぞれの学問分野に基づく個別研究を実施した。遺産、消費、共生の3つの領域、および移民コミュニティ・ディアスポラの状況における民族を超えた文化と関連する諸事象の検討が引き続き進められ、その(中間的)成果の一部が個々に発表された(〈遺産〉:鈴木論集論文・鈴木市民講座講演(2番目)・山崎講演、〈消費〉:奥論集論文、〈共生〉:ベルタラニチュ報告・長雑誌論文・長講演・山崎論考、〈移民コミュニティ・ディアスポラ〉:鈴木紀要論文・奥翻訳書・奥雑誌論文・長国際会議報告・長論集論文)。 以上と並行し、初年度に中心的に扱った具体的検討課題(A)「ユーゴスラヴィア黎明期(19世紀~20世紀戦間期)」および同(B)「社会主義ユーゴスラヴィア期(第二次世界大戦~1991年)」に関しても継続的な作業を行いながら、具体的検討課題(A)(B)(C)相互の接続や連関に取り組み、研究全体の総合的な考察に着手した。研究組織内の対面形式による研究会を2回開催し、個別研究の各報告をもとに意見交換と議論を進めるとともに、当該地域における民族を超えた文化が現出する背景や要因(またその限界)について中間的な見通しを得た。その際の準備作業や部分的な成果として、多民族的と称される自治州の事例、社会主義時代の民族を超えた共感について検討したほか、食文化の位相や国際的な立ち位置に関する整理と把握を行った(鈴木論考・前掲鈴木論集論文・鈴木市民講座講演(1番目および3番目)・鈴木大学公開講座)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでの2年度の内容と成果を踏まえ、中間年度における本研究課題の取り組みをある程度進めることができた。前年度から本格化した具体的検討課題(C)では、それぞれの個別研究が継続、前進し、その成果も形になり始めている。同時に、具体的検討課題(A)(B)(C)の相互の連関と研究課題全体の考察についても、折り返しの年度として、一定の展望を得ることができた。その際、今年度5月の新型コロナウイルスの5類感染症移行も受け、対面の行動・活動が拡充したことにより、これまで主に用いた遠隔手段によるオンライン会合に加え、対面形式による研究会も2回実施することができたのは、とりわけ研究組織のメンバー間の円滑で活発な議論を育むうえで大きな意味があった。
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今後の研究の推進方策 |
中間年度を終え、4年次以降では、これまでの作業と成果を踏まえ、具体的検討課題(C)の個別研究の継続的な進展とともに、具体的検討課題(A)(B)(C)の相互の連関や統合および全体の総合的な考察にも力を入れ、研究課題全体を最終年度に向けて前進させていく。 その際、現地での調査・資料収集を活用して、個々の研究を推し進める一方、対面形式と遠隔手段の双方により、研究組織内の意見交換と議論の充実化に努めながら、最終年度の総括に向けた着実な遂行をめざしたい。
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