研究課題/領域番号 |
23K21814
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補助金の研究課題番号 |
21H03716 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 沖縄工業高等専門学校 |
研究代表者 |
池松 真也 沖縄工業高等専門学校, 生物資源工学科, 教授 (40442488)
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研究分担者 |
石田 明夫 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10343378)
花城 和彦 名桜大学, 健康科学部, 教授 (20284961)
本村 純 名桜大学, 健康科学部, 上級准教授 (50632999)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2024年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
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キーワード | バイオインフォマティクス / 腸内細菌叢 / 次世代シーケンサー / 長寿 / アッカーマンシア菌 / Akkermansia muciniphila / 腸内細菌叢解析 / メタゲノム解析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、大宜味村在住の長寿者とその親族の糞便中の腸内細菌叢を、次世代シーケンサーを活用しバイオインフォマティクス解析で科学的に調べる。腸内細菌叢解析や活動状況・食生活調査及び健診データの活用による家系の縦断的観察・調査は、長寿因子の解明ならびに長寿が地域に根付く要因を明らかにすることができるものと考えられる。また、研究結果の特異的な因子を検証し、提供(情報、サプリメント、機能性食品等)することにより、沖縄県の長寿復活ひいては日本の健康長寿に貢献できると期待される。(探索的観察研究)
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研究実績の概要 |
新型コロナウイルス感染症の影響で大宜味村の高齢者及びその家族に直接お会いさせていただくことができなかったが、オープンデータを用いて日本人長寿者の腸内細菌叢の特徴とAkkermansia muciniphilaに注目し、長寿のカギとなる事象を探索した。NCBIのSequence Read Archiveから、長寿者およびControlのデータとしてPRJDB11902から180件、ControlとしてPRJNA832909から93件、糞便サンプルから抽出した16S rRNAの塩基配列データを取得し、これらを菌叢解析パイプラインであるQiime2にて解析を行った。Qiime2内でQuality Controlやキメラ配列の除去を行い、代表配列を決定した後、Silva rRNAデータベースにてTaxonomy解析を行い、各サンプルの占有率を算出した。 その後、長寿者およびControl群をさらにAkkermansia保有群、非保有群に分け、4群で多様性解析を行った。Akkermansiaによる腸内への影響を探るため、16S rRNAをマーカー遺伝子としてPICRUSt2にてASVデータから代謝酵素を予測した後、パスウェイデータベースであるMetaCycおよびKEGG Pathwayデータにマッピングを行い、各種データにて回帰および決定木を用いた2値分類モデルを構築し、各変数の重要度を算出、評価した。 Control群と100歳以上の百寿者群の間で、α多様性における検定の結果、百寿者群はControl群よりも多様性が有意に高いことが示されたのと同時に、Akkermansia占有率にも差があることがあることが分かった。Control群のAkkermansia保有群、非保有群を対象にした、部分的最小二乗回帰の結果、Akkermansiaを保有している群にて、Rhodospirillales目やBarnesiellaceae科の占有率が増加していることが分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の影響で調査研究のフィールドである大宜味村でのボランティア募集にまでいきついていないため。
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今後の研究の推進方策 |
次年度に向けて、再度、琉球大学において倫理審査を申請した。倫理審査が通り、実施が許可されれば、直ぐに大宜味村と連絡を取り、計画書に従ったボランティアを募集し、サンプル収集、解析の作業をスタートする。次年度は、6~7世帯、計18~21名について年4回のサンプル(合計72~84サンプル)の腸内細菌叢解析を行う予定である。
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