研究課題/領域番号 |
23K21834
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補助金の研究課題番号 |
21H03749 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80040:量子ビーム科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
柏木 啓次 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子技術基盤研究所 先進ビーム利用施設部, 主幹研究員 (30391303)
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研究分担者 |
山田 圭介 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子技術基盤研究所 先進ビーム利用施設部, 主任技術員 (10414567)
細谷 青児 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子技術基盤研究所 先進ビーム利用施設部, 技術員 (10866453)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2022年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | レーザーイオン源 / 重イオンビーム / プラズマ集束 |
研究開始時の研究の概要 |
レーザーイオン源は、様々な固体試料にレーザーを集光照射して発生したプラズマから多種のイオンビームを生成可能であるという特長がある。このプラズマのうち、発散角が小さい中心部以外の多くの部分はビーム生成領域に入射せずにイオン源内で損失するため、この損失プラズマをビームとして利用できれば、様々なイオン種において、ビームの大幅な大強度化が可能となる。本研究では、プラズマ発生部からビーム加速部までの空間において、磁場によりプラズマを集束・捕獲して輸送する技術を開発する。これにより、プラズマの損失を抑制し、ビームとして利用可能なプラズマを増大させることを目指す。
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研究実績の概要 |
レーザーイオン源は高融点金属を含む多様な元素のイオンビームを生成できるが、広い角度分布を持つ拡散プラズマのごく一部からビームを生成するため、プラズマの大部分がイオン源内で損失する。本研究ではこの問題を解決するため、プラズマ発生部からビーム加速部までの空間において磁場によりプラズマを集束・捕獲し輸送する技術を開発する。 令和3年度はレーザーイオン源で生成するプラズマの特性を明らかにするため、生成イオンの密度・速度分布の測定を行うとともに、プラズマの角度分布を測定する装置の設計・製作を行った。 1)プラズマ特性の測定:Nd:YAGレーザー(波長1064nm、パルス幅5~7ns、パルスエネルギー30mJ)をターゲット(炭素、銅、タンタル)に集光照射してプラズマを発生させ、プラズマ中のイオン電流をファラデーカップで、価数分布を静電アナライザーで測定することによって、ターゲット垂直方向に発生するイオンの価数ごとの密度及び速度分布を求めた。また、パワー密度を変えた測定から、1価イオンが~10^8W/cm^2で生成効率が最大となることがわかった。 2)角度分布測定装置の設計・製作:レーザープラズマの3次元角度分布を測定するため、22.5度間隔で水平方向に円弧上に配置した25個のマルチファラデーカップユニットを鉛直方向で回転させる装置を設計し、マルチファラデーカップユニットを製作した。ファラデーカップは、既存のチェンバー内に多数並べることを可能とするため、粒子軌道計算により小型かつ検出漏れのない形状に設計した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画していたプラズマ特性の測定及び角度分布測定装置の設計・製作を行えたため、おおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
マルチファラデーカップ装置の駆動装置を製作し、プラズマの角度分布を測定する。また、磁場によるプラズマ集束のシミュレーション等を行って、プラズマ集束用電磁石の仕様を検討する。
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