研究課題/領域番号 |
23K21855
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補助金の研究課題番号 |
21H03820 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
朝山 章一郎 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 教授 (90315755)
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研究分担者 |
根岸 洋一 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (50286978)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2024年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 環状DNA拡散送達材料 / 生体組織内未踏領域 / その場組織幹細胞再生医療 / 状DNA拡散送達材料 |
研究開始時の研究の概要 |
環状DNAを生体組織内で飛躍的に拡散させ、今まで環状DNAが到達不可能であった未踏の疾患領域への環状DNA拡散送達材料を創製し、生体個体内におけるその場での組織幹細胞再生医療への学術展開を目的とする。本研究期間では、骨格筋組織幹細胞を含む骨格筋内未踏領域への環状DNA拡散送達材料を創製し、加齢に伴い減少する骨格筋を再生させる。そして、我が国の運動器障害の要介護者を減少させ、健康寿命を延伸させる。
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研究実績の概要 |
本研究は、生体組織内未踏領域への環状DNA拡散送達材料を創製し、生体個体内におけるその場での組織幹細胞再生医療を実現することを目的としている。対象組織は、骨格筋とし、超高齢社会に突入した我が国の運動器障害の要介護者を減少させ、健康寿命の延伸を目指す。本年度は、MICと並行して、生体適合性を有する双性イオン型高分子であるカルボキシアルキル化ポリビニルイミダゾール(CA-PVIm)を用いた環状DNA拡散送達材料を創製し、マウス骨格筋内へのCA-PVImと環状DNAの投与実験を行った。その結果、カルボキシメチル基を7mol%導入したCM(7)-PVImは、環状DNAの構造を維持したまま複合体を形成し、環状DNA単独を上回る遺伝子発現を示した。さらに、In vivoイメージグシステムにより、マウス骨格筋内の遺伝子発現領域を評価すると、環状DNA単独を上回る広範囲の発現領域が認められた。この時、蛍光ラベル化した環状DNAを用いて、マウス骨格筋内の環状DNAの拡散性を評価すると、広範囲の蛍光が見られた。従って、環状DNAの高い組織拡散性が示唆され、CM(7)-PVImは環状DNA拡散送達材料として有用と考えられる。そこで、骨格筋組織幹細胞の活性化(増殖と分化)を抑制するサイトカインとして知られているミオスタチン(MSTN)をノックダウンするshRNAをコードした環状DNA(pshMstn)を用いて、CM(7)-PVImを用いた遺伝子導入実験を行った。その結果、免疫組織染色による筋再生評価では、pshMstn単独投与に比べて肥大化したと予想される筋線維と、成長したと予想される筋線維が観察された。筋線維の肥大化はMSTNのノックダウンにより、筋線維の成長はサテライト細胞の活性化により、それぞれ誘導されたと推測される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
理由 研究実績の概要でも記した通り、学術展開である当初の3年目の予定である「骨格筋幹細胞を活性化させる環状DNA拡散送達によるマウス骨格筋再生評価」に着手し、有望な成果を収めたため。
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今後の研究の推進方策 |
環状DNA拡散送達材料創製における3年間で得られた成果を基に、骨格筋未踏領域への圧倒的な遺伝子発現を達成し、筋萎縮症治療効果、すなわち、骨格筋幹細胞を活性化させる環状DNA拡散送達による筋萎縮症モデルマウスの骨格筋再生を目指し、研究を推進していく。
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